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【市況】今週の【早わかり株式市況】 1万7000円壁に膠着、日米欧で金融政策会合を控え様子見強く

日経平均の週足チャート 「株探」多機能チャートより

今週の株式市場は、日米欧で金融政策会合を控えて様子見姿勢が強く、日経平均株価は1万7000円を壁に弱含みで膠着相場が続いた。

 週初の7日は前週末に日経平均が約1ヵ月ぶりに1万7000円を回復した流れや米株高を受け買い優勢で始まったが、一巡後は利益確定売りに押された。円高基調も重しとなり、5日ぶりに反落した。

 その後は10日にECB理事会の開催を控えて国内外の株式市場で様子見姿勢が強い中、外為市場で円高が進んだことが嫌気され、3日続落となった。10日は為替が円安基調に転じたことに加え、原油先物価格が上昇したことから、買い戻しが入り大幅に反発した。ただ、様子見ムードが強く東証1部の売買代金は2兆0431億円と今年最低だった。

 週末は円高基調や欧米株安を受けて日経平均は大幅安で始まったものの、前日のECB理事会が市場予想を上回る金融緩和策を決めたことへのポジティブな評価が強まり、買い優勢となり続伸した。

 日経平均株価は、前週比75円(0.45%)安の1万6938円と4週ぶりに小反落し、1万7000円を割り込んで取引を終えた。週間の振れ幅は531円と、前週の1185円から大幅に縮小した。


 日米で金融政策の重要イベントが控えており、来週も様子見姿勢から膠着した相場展開になりそうだ。重要イベントしては、ECB理事会の決定を受けて、14~15日に開催される日銀の金融政策決定会合と15~16日開催の米FOMCがどう動くか、注目される。そのほか、国内では14日朝に発表される1月の機械受注にも注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(3月7日~11日)

【↓】 3月 7日(月)―― 前週大幅高の反動で5日ぶり反落、1万7000円割れ
 日経平均 16911.32( -103.46)  売買高22億1694万株 売買代金 2兆1722億円

【↓】 3月 8日(火)―― 円高進行を嫌気し続落も、後半持ち直す
 日経平均 16783.15( -128.17)  売買高25億4633万株 売買代金 2兆5754億円

【↓】 3月 9日(水)―― 140円安・3日続落、欧米株安・円高など嫌気
 日経平均 16642.20( -140.95)  売買高22億4920万株 売買代金 2兆2806億円

【↑】 3月10日(木)―― 4日ぶりに大幅反発、欧米株高・円安・原油上昇を好感
 日経平均 16852.35( +210.15)  売買高19億8326万株 売買代金 2兆0431億円

【↑】 3月11日(金)―― 86円高と続伸、ECB緩和策が見直され後場急浮上
 日経平均 16938.87( +86.52)  売買高27億6156万株 売買代金 3兆0883億円

◆セクター・トレンド(3月7日~11日)

(1)高浜原発停止で関西電 <9503> 、中部電 <9502> など電力株が大幅安
(2)東京海上 <8766> など保険株が急落、三菱UFJ <8306> といった金融株も軟調
(3)前週買われた国際石開帝石 <1605> 、JX <5020> など石油関連株は大幅反落
(4)郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など海運株は上げ一服
(5)クボタ <6326> など機械、トヨタ <7203> など自動車といった輸出株もさえない
(6)セブン&アイ <3382> など小売り、KDDI <9433> など通信といった内需株の一角は堅調

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