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【材料】本日の注目個別銘柄:SMC、ヤマハ発、ファナックなど


<6273> SMC 25155 +1695 買い先行。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は前年同期比7%増の327億円となり、通期計画に対する進捗率は79.5%に達している。サプライズは乏しいものの、ファナックやオムロンの業績下方修正などから警戒感も高まっていたと見られ、想定以上の底堅い決算を受けて安心感が高まる状況に。また、マイナス金利の導入が決定している中、ファナックの自社株買い発表もあり、同社などのキャッシュリッチ銘柄には株主還元策への期待も高まる方向へ。

<5711> 三菱マテ 293 -43
急落。前日に第3四半期の決算を発表、累計経常利益は555億円で前年同期比16%減益、通期予想は880億円から730億円に下方修正している。下方修正値は市場コンセンサスを100億円強下回っているほか、先の観測報道では800億円程度とされていたこともあり、想定以上の下方修正幅としてネガティブなサプライズにつながる。銅以外の金属部門の下振れが想定以上との見方に。

<7272> ヤマハ発 1844 +94
反発。昨日は決算発表後に急落する展開となっていたが、株価下落は過剰反応として本日はリバウンドを目指す動きになっている。カリヨン証券では投資判断を「セル」から「バイ」に一気に3段階格上げしているもよう。目標株価は2450円としているようだ。業績見通しは保守的としているほか、配当70円は魅力的であり、決算発表後の下げは行き過ぎと判断のもよう。

<5233> 太平洋セメント 242 -53
急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は前年同期比11%減の180億円となった。通期見通しは従来の660億円から600億円に下方修正。国内セメント販売数量の下振れ、米国におけるコスト増などが背景。市場予想は650億円程度であったと見られ、想定以上の下方修正となる格好に。また、中国の上級も依然として厳しいようだ。

<7915> 日写印 2154 +264
大幅反発。前日に第3四半期決算を発表している。野村證券では10-12月期の営業利益は54億円となり、デバイス事業を中心に想定を大きく上回ったとしてポジティブに評価しているようである。また、モバイル機器の需要動向や為替動向などが不透明だが、生産性や固定費の管理に大きな問題はないもようと。株価は昨年11月高値をピークに調整が続いていたこともあり、アク抜けを意識した値動きに。

<4661> OLC 8070 +703
日続伸。岡三証券ではレーティング「強気」を継続し、目標株価を9000円から9100円に引き上げている。会社側は2016年4月からのチケット価格の値上げを発表したが、岡三証券では、値上げによる入園者数へのネガティブな影響は軽微で、17年3月期の入園者数は16年3月期比横ばいを予想。

<9433> KDDI 2921.5 -153.5
売り優勢。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は2210億円で前年同期比1%減、市場予想をやや上回る着地になっているが、ドコモとの比較などでは、相対的にモメンタムは鈍化する格好へ。また、上限500億円、1850万株の自社株買い設定を発表、そのうち、立会外取引で上限1626万株の取得を行う。需給インパクトは限定的だが、一株当たりの価値向上にはつながる形へ。ただ、京セラの保有株売却が今後も続くといった懸念にもつながる格好か。

<6954> ファナック 16185 +335
買い先行。自己株式の取得実施を発表している。発行済み株式数の1.02%に当たる200万株を取得上限としており、取得期間は本日から5月9日までとしている。前年には、年間純利益の6割を配当に、2割を自社株買いに充てる方針を発表しており、この方向性に沿ったものであるが、目先の需給下支えにつながるとの期待も。なお、マイナス金利導入に伴い、こうした株主還元策を実施する企業は増加する可能性も。

<8306> 三菱UFJ 456.4 -34.8
続落。本日もメガバンクは揃って売り優勢の展開に。欧州市場では金融株の下落が継続しており、国内メガバンクにもマイナス金利導入の影響による先行き懸念が強まる状況となっている。リスクオフのなかで資金の貸出先が乏しい中、長期金利のマイナス突入で、一段と利ざやの縮小が懸念される状況にも。なお、ドイツ銀行は債券買戻しとの報道を受けてADRでは下げ幅を縮小させていた。
《FA》

 提供:フィスコ

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