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【市況】東京株式(大引け)=372円安、1年3カ月ぶりの1万6000円割れ

日経平均 日足チャート 「株探」多機能チャートより
 10日の東京株式市場は朝方やや買い優勢でスタートしたものの、その後は為替の円高などを背景に下げ幅を急拡大、日経平均株価は1年3か月ぶりに1万6000円台を大きく下回る水準に売り込まれた。

 大引けの日経平均株価は前日比372円05銭安の1万5713円39銭と大幅続落。東証1部の売買高概算は38億4903万株、売買代金概算は3兆5368億3000万円。値上がり銘柄数は131、対して値下がり銘柄数は1780、変わらずは26銘柄だった。東証1部全体の92%の銘柄が値を下げている。

 きょうの東京市場は、寄り付きこそ買いが先行したが、その後は一貫して下値模索の展開に。グローバル経済の先行きに対する投資家の不安心理が強まるなか、世界株安の連鎖が東京市場を直撃した。前日のWTI原油先物価格が大幅続落したことや、1ドル=114円台前半へと急速に進行する円高が全体相場のリスクオフの流れを助長する格好となった。海外では欧州の銀行株が大きく売り込まれており、国内でも銀行セクターが下げ止まらないことで全体の地合いを悪くしている。日本時間あす未明に判明するイエレンFRB議長の議会証言を前にして、先物主導の下げに買い向かう動きも限られたが、引け際になって買い戻しに全般下げ渋った。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が売られ、NTT<9432>も軟調。日本電産<6594>が値を下げ、シマノ<7309>の下落も際立った。神戸物産<3038>はストップ安となり、日本信号<6741>、太平洋セメント<5233>、三菱マテリアル<5711>なども大幅安となった。

 半面、ファナック<6954>がしっかり、SMC<6273>が大幅高、キーエンス<6861>も物色人気に。日本写真印刷<7915>、三井海洋開発<6269>などが値を飛ばしたほか、ヤマハ発動機<7272>、SUMCO<3436>なども買いを集めた。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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