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【市況】東京株式(大引け)=918円安、リスク回避一色で急反落

日経平均 日足チャート 「株探」多機能チャートより
 9日の東京株式市場は終始リスク回避ムード一色となった。為替の急激な円高進行を背景に一時1万6000円大台割れ目前となる場面もあった。

 大引けの日経平均株価は前日比918円86銭安の1万6085円44銭と急反落。東証1部の売買高概算は31億7335万株、売買代金概算は3兆556億1000万円。値上がり銘柄数は27、対して値下がり銘柄数は1904、変わらずは6銘柄だった。東証1部全体の98%強の銘柄が下落するという文字通りの全面安商状となった。

 きょうの東京市場は、前日の欧米株安を引き継いで朝方から売り優勢の流れとなり、取引時間中は急速に進行する円高と歩調を合わせるように次第安の展開に。原油市況が再び軟化していることが重荷となっている。前日の欧州株市場では、原油安を背景にエネルギー関連企業への融資が不良債権化するとの思惑が銀行株の売り材料となっており、東京市場でも投資家の不安心理を助長している。1ドル=114円台前半まで円高が進行すると日経平均も先物主導で一段安。一時売りが売りを呼ぶ展開で1万6025円まで水準を切り下げ、1月21日につけた昨年来安値に急接近する場面があった。その後はやや下げ渋ったものの戻し切れず、1万6000円トビ台で取引を終えている。

 個別では、トヨタ自動車<7203>が売買代金トップで急落、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクの下げも目立つ。ファーストリテイリング<9983>が大幅安、村田製作所<6981>など値がさ株の下げもきつい。カネカ<4118>、ヤマハ発動機<7272>、サイバネットシステム<4312>なども大きく売り込まれた。

 半面、クックパッド<2193>が急伸、オリエンタルランド<4661>も堅調だった。関電工<1942>が値上がりトップに買われ、岩谷産業<8088>、東急建設<1720>なども値を飛ばした。大林道路<1896>、日本製鋼所<5631>、西日本鉄道<9031>も上昇した。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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