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【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は118円前後で推移か、日本株下げ渋りならばリスク回避の円買い縮小も


3日のドル・円は、東京市場では119円98銭から119円42銭まで下落。欧米市場では米利上げペース鈍化の思惑が広がったことでドルは一時117円06銭まで売られており、117円86銭で取引を終えた。

本日4日のドル・円は118円前後で推移か。米利上げペース鈍化への思惑は残されているが、日本株が下げ渋った場合、リスク回避的な円買いは縮小する可能性がある。

3日の欧米市場でドルは主要通貨に対して全面安の展開となった。NY連銀のダドリー総裁はMNI社との会見で、世界経済見通しの悪化やドル高の進行は米国経済に重大な影響を及ぼす恐れがあると語ったことや金融環境のひっ迫を指摘したことがドル売りにつながったようだ。

市場関係者の間では3月利上げは見送りになるとの観測が一段と広がっている。政策金利の変動に反応しやすい米2年国債の利回り水準は3日の取引で一時0.7%を下回った。債券市場関係者の間では、ダドリーNY連銀総裁が指摘するような「金融環境のひっ迫」が本当に存在しているならば、2年債の利回り水準が上昇を続ける可能性は低いとの見方が多い。

米利上げペース鈍化の思惑が広がっていることから、市場関係者の間では来週10日、11日に行われるイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言に対する関心が急速に高まっている。インフレ見通し、海外経済の動向、ドル高の影響などについての発言内容次第では今年4回の利上げ観測が再浮上し、ドル相場は大きく戻す可能性は残されている。

《SY》

 提供:フィスコ

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