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【市況】来週の株式相場見通し=波乱のなか上値試す展開も、円安維持が焦点に

 来週(1~5日)の東京株式市場は、きょうの日銀のマイナス金利導入に伴う乱高下の後を受け、引き続き振れ幅の大きな波乱含みの展開が予想される。日銀の意図が消化難だった部分の織り込みが進むことになりそうだ。焦点は、外国為替相場の動向で、きょう2円程度と大きく円安・ドル高に振れた1ドル=120円水準が維持されると、上値を試す展開も想定される。来週の日経平均株価の想定レンジは1万7000~1万8100円とする。

 市場関係者からは「マイナス金利の導入は、外国為替市場で円安を加速させる効果が大きく出た。業績下方修正などで、先行き懸念が浮上していた輸出関連企業の業績下支えになりそうだ。ただ、金利収入への圧迫が予想される金融機関へのマイナス面を指摘する声もある」との見方が出ていた。

 もう一つの焦点は、佳境を迎えている16年3月期第3四半期累計(4~12月)決算発表に対する反応だ。電機、精密機器など輸出関連企業の発表が先行していることもあり、これまでのところでは、通期業績の下方修正などで売り優勢となる銘柄が目立っているようだ。ただ、そうしたなかでも、好業績銘柄の個別物色への期待感は継続しそうだ。

 日程面では、1月のマネタリーベース(2日)、1月の消費動向調査、15年12月17~18日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨(3日)、12月の景気動向指数(5日)に注目。海外では、米1月のISM製造業景況指数、中国1月の製造業PMI(1日)、米1月の新車販売台数(2日)、米1月のISM非製造業景況指数、米1月のADP雇用統計(3日)、米1月の雇用統計、米12月の貿易収支(5日)が焦点となる。(冨田康夫)


出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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