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【市況】センチメント改善にはここからの一段高が必要【クロージング】


22日の日経平均は大幅に反発。941.27円高の16958.53円(出来高概算26億株)で取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)ドラギ総裁は、3月にも追加緩和に踏み切ることを示唆。日本についても追加の緩和期待が高まった。さらに原油先物価格が底入れを探る動きをみせてきたことが安心感につながり、16300円を回復して始まった。

買い一巡後は16450-16500円辺りでのもち合いが続いていたが、前引けにかけて16600円を回復。心理的な抵抗であった5日線を捉えてきたほか、原油価格が30ドルを回復してきたこともあり、さらに上昇幅を拡大させた。一時16993.96円まで上昇しており、直近2日間の下落部分をほぼ吸収してきている。

東証1部の値上がり数は1900を超えており、全体の99%を占める全面高商状。セクターでは33業種全てが上昇し、鉱業が7%超の上昇となったほか、倉庫運輸、不動産、鉄鋼、その他金融、ゴム製品、証券、その他金融、非鉄金属、輸送用機器、機械、電力ガスが6%を超える上昇だった。

日欧の金融緩和期待と原油相場の底入れ感から、ショートカバーが強まっている。ただし、来週の金融政策決定会合での追加緩和を予想する向きはなく、早くとも4月との見方がコンセンサスとみられる。日経平均は大幅に反発したが、直近2日間の下落局面で押し目を積極的に拾う動きは限られており、本日の上昇でセンチメントが大きく改善したというよりは、ここからの一段高でようやく改善をみせてくると考えられる。ショートポジションは禁物だが、慎重姿勢は今しばらく続こう。

トレンド転換としては、中国が中東問題に積極的に関与する方針が伝えられる中、原油価格の底入れを見極めたいところである。原油相場が明確な底打ちシグナルを発生させてくると、ようやくリバウンド機運が高まろう。

なお、米東部では今週末に発生する記録的な吹雪により広範囲が「まひ状態に陥る可能性」があるとの予報が出されていると報じられている。首都ワシントンでは地下鉄などの公共交通機関の運行を週末にかけて休止することが決まったと伝えられており、週末の米国市場は商いが膨らみづらい。その他、先週同様、今週もジブリ作品が放送されるが、為替市場や米国市場では、「ジブリの法則」といったアノマリーが意識されるか注目である。

《AK》

 提供:フィスコ

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