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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):TSテック、国際石開帝石、楽天、伊藤忠

■テイ・エス テック <7313>  2,842円  -115 円 (-3.9%)  本日終値
 テイ・エス テック<7313>が大幅反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、販売好調なヴェゼルシリーズを受注していないため、17年3月期のシート生産台数の伸び率は、ホンダの四輪車生産を下回る公算が大きいと指摘。16年3月期営業利益予想は、市場コンセンサスの397億円を下回る385億円(従来予想は394億円)に引き下げ、新型シビック向けは生産混乱もあり予断を許さない状況と解説。レーティング「アンダーウエイト」を継続、目標株価は3100円から3000円に引き下げている。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,004.5円  -37.5 円 (-3.6%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>など資源開発関連が軒並み安で、いずれも昨年来安値を更新。また、ETNで2倍の変動率で原油価格に連動するNEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN<2038>は大幅安で上場来安値を更新となった。原油市況は引き続き底が確認できない状態で、前日のWTI原油先物やドバイ原油先物は終値ベースではプラスで着地したものの、反発機運に乏しい。また、北海ブレント原油先物価格は一時約12年ぶりとなる1バレル=30ドル台割れとなるなど先安観が拭えない状況で、関連銘柄の見切り売りを誘発している。

■楽天 <4755>  1,234円  -44.5 円 (-3.5%)  本日終値
 楽天<4755>が大幅反落。SMBC日興証券では、楽天市場の伸び率復活は想定していないものの、復活は可能と指摘。復活の兆しが見えれば悲観論は後退し、株価は反転に向かうと見ているが、楽天市場の流通総額の伸び率低下を勘案して、目標株価を2100円から1700円に引き下げた。レーティングは「1」を継続している。

■伊藤忠商事 <8001>  1,297.5円  -44.5 円 (-3.3%)  本日終値
 伊藤忠商事<8001>、丸紅<8002>、三井物産<8031>、三菱商事<8058>など総合商社株への売りも目立つ。原油市況安をはじめとする資源価格の下落で収益デメリットを受ける、総合商社の業績見通しに不透明感が出ている。きょうは、住友商事<8053>が海外でのニッケル開発プロジェクトで投資回収が困難になったとの理由で減損損失を計上、通期業績予想を「未定」としたことも投資家の不安心理を呼び、連想売りが波及する格好となっている。

■小糸製作所 <7276>  4,440円  -150 円 (-3.3%)  本日終値
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の自動車部品・タイヤセクターのリポートでは、第3四半期業績はアセアンの低調はあるものの、中国の堅調や円安もあり計画達成の会社が大半と予想。通期計画は、一部のトヨタ系で上方修正が期待でき、一部ホンダ系はシビックの遅れもあり下方修正リスクがあるとの見方で、タイヤは暖冬による冬タイヤ大幅不振により、国内依存度の高い会社には留意したいと解説。トヨタ系では、小糸製作所<7276>や東海理化電機製作所<6995>、トヨタ紡織<3116>、アイシン精機<7259>に上方修正の可能性があり、日産系では第3四半期の進捗が弱いユニプレス<5949>に慎重なスタンスを提案。ホンダ系はエフ・シー・シー<7296>が計画過達、ケーヒン<7251>、ショーワ<7274>、テイ・エステック<7313>は下方修正リスクがあるとみて、タイヤではブリヂストン<5108>の割安感を再認識すべきとの見解を示している。

■ローソン <2651>  9,230円  -310 円 (-3.3%)  本日終値
 ローソン<2651>は反落。同社は13日取引終了後、16年2月期第3四半期累計(2015年3月~11月)の連結決算を発表。売上高に当たる営業総収入は4355億3400万円(前年同期比20.2%増)、営業利益は620億5800万円(同3.8%増)、最終利益は314億7200万円(同4.5%減)だった。「グリーンスムージー」などPB商品が収益に寄与したほか、淹れたてコーヒー「MACHIcafe」との買い合わせが期待できる「ドーナツ」などカウンター・ファストフードの新たな投入で売り上げを伸ばした。ただ、宣伝費や不採算店舗閉鎖に伴う減損損失計上などで最終利益は減益となった。営業利益の進捗率は悪くないが、きょうは全体相場が波乱展開となっており、同社株も買いが入りにくい状況にある。

■富士重工業 <7270>  4,465円  -149 円 (-3.2%)  本日終値
 富士重工業<7270>が全面安商状のなか反落。今日は、大和証券が同社についてリポートをリリースしたことが確認されている。同証券は、いよいよ16年央に、米国での生産能力が増強されることを受け、17年3月期~18年3月期の世界生産台数は年率10%の成長を予想。ただ、既に営業利益率は業界最高水準(16年3月期予想:17.4%)にあるほか、円安メリットも一巡、能力増強の先行投資費用も生じるため、17年3月期以降は小幅営業増益に留まるとみるものの、増益率は小幅でも高収益持続力は高いと捉えていると解説。レーティングは「2」(アウトパフォーム)を継続し、目標株価は5500円から5700円へ引き上げられた。

■コマツ <6301>  1,769円  -51 円 (-2.8%)  本日終値
 コマツ<6301>、日立建機<6305>などの下げが目立つ。中国景気減速に対する懸念が強まるなか、きょうの上海総合指数は続落となり、昨年8月につけた終値ベースの安値2927.288を下回り昨年来安値圏に沈む可能性が出てきた。この流れが中国への売上依存比率の高い両銘柄の売り圧力となって反映されている。

■ツガミ <6101>  476円  -13 円 (-2.7%)  本日終値
 ツガミ<6101>、オークマ<6103>、アマダホールディングス<6113>、牧野フライス製作所<6135>など工作機械株が軒並み安。全体相場の波乱安に加えて、きょう寄り前に発表された15年11月の機械受注統計で民間設備投資の先行指標である「船舶、電力を除く民需」が前月比14.4%減と事前の市場コンセンサスを大幅に下回ったことで、これを嫌気するかたちで売りが集まっている。

■ショーワ <7274>  1,047円  -25 円 (-2.3%)  本日終値
 ショーワ<7274>が全面安商状に反落。今日は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が同社についてリポートをリリースしたことが確認されている。同証券は、同社に対する営業利益予想を上方修正、上期に発生した米国での品質対応費用の減少といった一過性費用減を織り込んだことが主因としている。ただ、販売好調なヴェゼルシリーズの受注が一部製品のみのため足元の業績は弱含みの基調と推察するほか、付加価値が高いとみられるDPA‐EPS(Dual Pinion Assist EPS)が搭載される新型シビックの生産遅れも懸案事項であろうと解説。目標株価を1100円から1200円へ引き上げているものの、レーティングは「ニュートラル」を継続している。

●ストップ高銘柄
 SJI <2315>  121円  +30 円 (+33.0%) ストップ高   本日終値
 レイ <4317>  446円  +80 円 (+21.9%) ストップ高   本日終値
 アクリーティブ <8423>  482円  +80 円 (+19.9%) ストップ高   本日終値
 フィスコ <3807>  632円  +100 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値
 以上、4銘柄

●ストップ安銘柄
 アークン <3927>  3,990円  -700 円 (-14.9%) ストップ安   本日終値
 以上、1銘柄

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