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【市況】中国金融安定化への期待が一段のショートカバーを誘う/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅に反発。463.37円高の17682.33円(出来高概算11億株)で前場の取引を終えている。中国に下げ渋りの動きが見られてきたほか、原油先物価格は一時30ドル割れとなったが、12日のNYダウはその後上昇に転じるなど、欧米市場の上昇が安心感につながっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比300円高の17390円となる中、これにさや寄せする格好から、幅広い銘柄に買いが先行した。
 その後も中国・上海指数が上昇して始まったほか、中国国務院が金融担当部門の格上げに向けて作業部会を設置と、事情関係者の話として各メディアが報じている。また、日銀と中国人民銀行が、通貨スワップ協定の締結に向けて交渉していることが明らかになったとの報道もあり、中国の落ち着きを受け、日経平均はじりじりと上げ幅を拡大させている。
 東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1800を超えており、全体の9割を超える全面高商状。セクターでは33業種全てが上昇しており、ゴム製品が4%を超える上昇となったほか、証券、輸送用機器、空運、その他製品、機械、銀行、電気機器、その他金融、倉庫運輸、化学、金属、建設が3%を超える上昇となっている。

 中国の動向や原油先物価格など、先行きに対しては依然として不透明ながらも、中国国務院による金融担当部門の格上げに向けた作業部会の設置や、日銀と中国人民銀行による通貨スワップ協定の締結に向けた交渉など、中国の金融安定化に向けた動きが期待されてきている。原油先物価格も時間外でしっかりとした動きをみせており、ショートカバーが入りやすい需給状況であろう。
 日経平均は上げ幅を拡大させ、5日線レベルまで回復している。同線が上値抵抗として意識される可能性があるが、ボリンジャーバンドではようやく-2σを上回ったところである。5日線をクリアしてくるようだと、一段と買い戻しの流れが強まりやすく、-1σが位置する18130円辺りへの意識が強まる展開もありそうだ。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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