市場ニュース

戻る
2016年01月10日09時15分

【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─ 想定通りの波乱の幕開けだが…

株式評論家 杉村富生

「想定通りの波乱の幕開けだが…」

●2月4日前後が転機になる?

 かねて、年末年始の相場は波乱含み(外部環境は2015年よりも悪化する)、と主張してきたが、状況は想定以上の厳しさである。筆者は2016年の日経平均株価について、基本的にPER13.8倍(安値)~17.1倍(高値)水準でのもみ合いになる、と考えている。

 現在、日経平均の1株利益は1215円である。前述のPERを単純に当てはめると、高値が2万0777円、安値が1万6767円絡みとなる。もちろん、株価は常に、上下に行きすぎる。ただ、この安値水準を下回るのは悪材料が続出する7月以降だろう。

 今回はそこまでは下げないと思う。中国次第だが、1万7700円が下値のメドとなろう。時期的には1月15日、ないしは2月4日前後が転機になるのではないか。

 1月7日の上海市場は立ち会い開始早々、指数が7%の下落率に達し、サーキットブレーカー(市場閉鎖措置)が発動された。このため、ヘッジ売りが流動性の厚い東京市場に集中している。

●テーマ性を有する元気な小物にマトを!

 ちなみに、大発会以来の4日続落は21年ぶりという。前回は1995年(4日続落)だった。この年は1月17日に阪神・淡路大震災、3月20日に地下鉄サリン事件が起きた。世情が騒然としていた時代である。

 旧社会党の村山政権(自民党との連立)下の出来事だった。政府の対応は後手後手となり、「日本政府には統治能力がない」と酷評されたほど。もちろん、現在の政治情勢は当時と根本的に異なっている(安倍政権には危機管理能力がある)が……。

 さて、全般相場はボロボロである。しかし、民泊関連のプロパスト <3236> [JQ]、電力改革関連のイーレックス <9517> 、LINE関連のアドウェイズ <2489> [東証M]、バイオ関連のそーせい <4565> [東証M]などは異彩を放っている。やはり、この局面はテーマ性を有する元気な小物にマトを絞る戦術が有効だろう。

2016年1月7日 記


<プロフィール>
(すぎむら・とみお)1949年生まれ。常に、「個人投資家サイドに立つ」ことをモットーに掲げ、軽妙な語り口と分かりやすい経済・市場分析、鋭い株価分析には定評がある。兜町における有望株発掘の第一人者といわれる。ラジオ番組への出演のほか、株式講演会も好評を得ている。著書は100冊を超える。

株探ニュース

日経平均