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【市況】今週の【早わかり株式市況】 日経平均は1330円安、景気不安が再燃した中国の激震に揺れる

日経平均の日足チャート 「株探」多機能チャートより

 正月連休明けの今週の株式市場は、3日にサウジアラビアがイランとの国交断絶を発表したことで地政学リスクが高まる中、4日に中国メディア・財新が発表した昨年12月のPMI(製造業購買担当者景気指数)が不調だったことから中国景気の先行き懸念が強まり上海株式市場が急落。上海株式市場では4日から導入されたサーキットブレーカー制度が初日から発動されたほか、為替相場も対ドルで元安が進んだ。
 これを受けて、リスク回避の売りが膨らみ、日経平均株価は昨年末比582円安と大幅に下落、新年相場は波乱の幕開けとなった。為替市場で1ドル=118円台まで急速に円高が進んだことも下げ幅を拡大させた。
 その後も下落基調は続き、6日(水)には北朝鮮が「水爆実験に成功した」と発表したことでさらにリスク回避の動きが強まり、7日には上海株式市場で再び売りが膨らみサーキットブレーカーが発動され、世界的に株安が進行した。
 週末は上海株式市場が導入したばかりのサーキットブレーカー制度を停止したことで落ち着きを取り戻したことから、日経平均株価は一時前日終値を上回る場面もあったものの、3連休を控えて手じまい売りが膨らみ、5日続落となった。年初からの5日続落は史上初。

 日経平均株価は、前週比1335円(7.02%)安の1万7697円と2週ぶりに大幅に反落し、昨年9月30日以来となる約3ヵ月ぶりの安値水準で取引を終えた。週間の下げ幅は昨年9月第1週以来、4ヵ月ぶりの大きさだった。週間の振れ幅は1441円と前週の348円から拡大した。


 来週は、中国景気への不安や中東情勢の緊迫が続く中、昨夜発表された米雇用統計は予想以上に良好だったもののNYダウは下落しており、下値を探る不安定な相場が続きそうだ。重要イベントとしては、国内では14日に発表される昨年11月の機械受注統計、海外では14日発表の米国新規失業保険申請件数に注視したい。

◆マーケット・トレンド(1月4日~1月8日)

【↓】 1月 4日(月)―― 大発会としては過去2番目の下げ幅、リスク回避の売りで全面安
 日経平均 18450.98( -582.73)  売買高19億8657万株 売買代金 2兆2653億円

【↓】 1月 5日(火)―― 中国・中東懸念が拭えず続落、76円安
 日経平均 18374.00( -76.98)  売買高19億2364万株 売買代金 2兆2013億円

【↓】 1月 6日(水)―― 大幅に3日続落、北朝鮮の水爆実験・中国景気懸念でリスク回避
 日経平均 18191.32( -182.68)  売買高20億0761万株 売買代金 2兆4307億円

【↓】 1月 7日(木)―― 423円下げて1万8000円割れ、リスク回避で4日続落
 日経平均 17767.34( -423.98)  売買高23億7486万株 売買代金 2兆8338億円

【↓】 1月 8日(金)―― 初の年初5日続落、一時207円高もリスク回避で沈む
 日経平均 17697.96( -69.38)  売買高25億9124万株 売買代金 3兆2017億円

◆セクター・トレンド(1月4日~1月8日)

(1)昨年9月1週以来、全33業種が下落
(2)円高でトヨタ <7203> など自動車、村田製 <6981> など電機といった輸出株が急落
(3)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、花王 <4452> など化学といった素材株も大きく売られた
(4)原油安続き、国際石開帝石 <1605> 、JX <5020> など石油関連も大幅安
(5)第一生命 <8750> など保険、三菱UFJ <8306> など銀行といった金融株も下げた

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