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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):サイバダイン、ミサワホーム、矢作建、高島屋

■CYBERDYNE <7779>  1,914円  +83 円 (+4.5%)  本日終値
 CYBERDYNE<7779>が大幅反発。安倍政権は政策目標として掲げる「介護離職ゼロ」に向けた支援を積極化する動きをみせており、介護ロボットの普及は喫緊かつ中期的なテーマとなっている。そのなか、政府は来年2月にも、介護施設が高額な介護用ロボットを導入する際にかかる費用への補助を始める構えにあり、これが同社株にとって追い風材料として意識されている。同様の背景で、きょうは菊池製作所<3444>などにも買いが大きく先行している。

■ミサワホーム <1722>  875円  +36 円 (+4.3%)  本日終値
 ミサワホーム<1722>が3日ぶりに反発。一時、前週末比34円高の873円まで買われた。同社は25日、電力小売りの全面自由化にあわせ来年4月から全国のミサワホームオーナー向けに電力を小売りするサービス「ミサワでんき」の提供を開始すると発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。同社は昨年からグループ会社や取引先などに電力を販売してきたが、このほど小売電気事業者としての登録が完了。これを機に累計約60万世帯にのぼる同社オーナーを対象に、住宅メーカー初となる戸建て住宅向け電力小売りサービスを提供する。

■矢作建設工業 <1870>  819円  +31 円 (+3.9%)  本日終値
 矢作建設工業<1870>は寄り付きから買いが断続的に流入、売り物薄のなか後場に入り一段高となった。本社名古屋で中部地区を営業テリトリーに建築・土木を展開、地方創生関連としてマークされている。独自の耐震技術を強みに民間需要をとらえるが、公共施設向けも開拓している。中部最大の名鉄グループとの連携が強力、来期は自社開発の商業施設の賃貸なども収益を押し上げ増収増益基調が続く見通し。

■高島屋 <8233>  1,084円  +35 円 (+3.3%)  本日終値
 25日、高島屋 <8233> が決算を発表。16年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益が前年同期比21.8%増の250億円に伸びて着地したことが買い材料。10月に東京・日本橋に開業した時計専門館「タカシマヤ ウオッチメゾン」が富裕層向けに好調だったほか、訪日客増加に伴うインバウンド需要の取り込みが収益を押し上げた。

■川崎重工業 <7012>  453円  +14 円 (+3.2%)  本日終値
 川崎重工業<7012>が大幅反発。同社はこの日、秋田県より最新鋭の「川崎式BK117C-2型ヘリコプター」を受注したことを発表した。今回の受注は「C-2型」の消防・防災ヘリコプターとしては14機目の受注で、既存の消防防災ヘリコプターの更新機として秋田県消防防災航空隊に配備される予定。BK117は、1983年の初号機納入以来改良を重ね、全世界で1200機以上の納入を誇るベストセラー機。

■鳥居薬品 <4551>  2,752円  +84 円 (+3.2%)  本日終値
 鳥居薬品<4551>が大幅反発。同社は25日の取引終了後、スギ花粉症に対する減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬TO-206(舌下錠)について、厚生労働省に製造販売承認申請したことを発表した。同社では、14年10月よりスギ花粉症に対する減感作療法薬として、「シダトレンスギ花粉舌下液」を販売しているが、冷所での保存が必要であることなどの課題があった。今回申請したTO-206については、保存上の課題を含め、利便性などを高めた舌下錠として開発、舌下投与によるスギ花粉症症状の軽減が確認されており、TO-206がスギ花粉症の治療の選択肢を広げることが期待される。

■日本郵船 <9101>  298円  +9 円 (+3.1%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が軒並み高く、業種別値上がり率でトップに買われている。ここ低迷していたばら積み船市況にも底入れの兆しが見え始めた。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は、前週24日時点で3ポイント高の478と続伸。水準的には大底圏にあるものの、直近5日間では4日間が前日比で上昇しており、海運株買い戻しの契機となっている。

■三菱重工業 <7011>  533.4円  +15.9 円 (+3.1%)  本日終値
 大和証券の造船重機セクターのリポートでは、商品市況低迷や中国企業との競争激化もあり、受注環境は逆風が強く、楽観し難いと指摘。2016年は不採算案件処理負担がピークになるとの見方で、高効率石炭火力へのシフトや軍需拡大などプラスが期待できる分野もある一方、商品市況の低迷やマクロ経済の悪化に伴いオイルとガス分野を中心に新設プロジェクトの停滞は続くと想定。「盤石と思われていた民間航空機向け事業に影響が生じる可能性も想定すべきかもしれない」として、個別では、事業ポートフォリオやビジネスモデルの改革に向けて積極的な三菱重工業<7011>に注目している。

■丸一鋼管 <5463>  3,630円  +105 円 (+3.0%)  本日終値
 丸一鋼管<5463>が大幅反発。国内大手証券では、16年3月期は、海外の苦戦や国内の需要低迷があるものの、主原料である熱延コイルのアジアでの需給悪化により、国内の鋼管スプレッド(鋼管価格-HRC価格)が拡大するため営業増益を確保できると予想。鉄鋼業界の中では安定した業績を維持できるとしながらも、足元の株価上昇によって、積極的株主還元や安定した収益構造に対する高い評価は織り込まれ割安感はないと解説。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を3040円から3390円に引き上げている。

■富士通 <6702>  613.5円  +15.5 円 (+2.6%)  本日終値
 富士通<6702>が反発。小幅安スタートで始まったものの、安寄り後は買いが優勢の流れ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、パソコンや国内通信機器事業が同社想定以上に悪いと見られるものの、市場で懸念が持たれている先端半導体工場の稼働率は大きく落ちていないため過度に悲観的になる必要はないと指摘。16年3月期営業利益予想を1550億円から1500億円(会社計画は1500億円、市場コンセンサスは1398億円)に引き下げるものの、株価パフォーマンスがカバレッジセクター内で相対上位になると考え、レーティング「オーバーウエイト」と目標株価680円を継続している。

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