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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アイサンテク、日水、ライトオン、東センリース

■アイサンテクノロジー <4667>  6,980円  +1,000 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値
 アイサンテクノロジー<4667>がストップ高。同社は高精度の3次元マップなどを手掛け、自動運転車分野のキーカンパニーとして存在感を示す。来年のIPO予備軍としてひと際注目されるZMPとの連携も厚く、折に触れ投機資金を呼び込むが、直近では米フォードと米グーグルが自動運転の開発生産で提携交渉を進めていることが伝わり、株価を強く刺激する格好となっている。自動運転は段階的に進化のプロセスをたどり、ドライバーの操作を全く必要としない完全自動化された段階である「レベル4」を最終着地点として、世界的に関連企業の研究開発が進捗している。そのなか、異業種の巨人であるグーグルが同分野に多大な興味を示し、技術的にも他社にはない独自の知見を有しており、完全自動運転の実現による無人配送などの新たな価値創出に向けた青写真を描いている。今回のフォードとの提携観測は、その動きを裏付けるものだが、同時に完全自動運転では高精度デジタルマップが必要不可欠になることで、アイサンテクノの株価再評価にもつながっているようだ。

■日本水産 <1332>  566円  +80 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 日本水産<1332>がストップ高。売り注文の2倍以上となる買い注文が並んでいる。SMBC日興証券では、16年3月期は南米の鮭養殖事業が営業赤字転落するデメリットを、食品事業とファインケミカル事業が支えると指摘。17年3月期以降は養殖事業の安定化へ向けた経営施策が講じられ、ファインケミカル事業では需給がタイト化するEPAの原料供給面での差別化戦略が本格化すると解説。「食品株を代表する経営変化銘柄」と評価し、レーティングを「2」から「1」に、目標株価を390円から960円に引き上げている。

■日水製薬 <4550>  1,550円  +165 円 (+11.9%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 日水製薬<4550>が急騰。同社は診断薬と大衆薬を収益の主柱としており、医薬品では胃腸薬に経営資源を集中させ利益率を向上させている。きょうは日本水産<1332>が、SMBC日興証券とみずほ証券の強気な目標株価設定などを好感し、ストップ高カイ気配と異例の物色人気となっており、その子会社である同社株にも投機資金が波及している。

■ライトオン <7445>  1,499円  +95 円 (+6.8%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 22日、ライトオン <7445> が月次売上動向を発表。12月度の既存売上高が前年同月比17.4%増と今期に入り4ヵ月連続で前年実績上回ったことが買い材料視された。前年と比べて暖かい日が多かったことから防寒着の販売は伸び悩んだが、保温・発熱機能素材の下衣やセーターなどが堅調に推移し売り上げを牽引した。

■ゴールドウイン <8111>  5,400円  +270 円 (+5.3%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 ゴールドウイン<8111>が急反発。同社は23日、グループ会社のカンタベリーオブニュージーランドジャパンが日本ラグビーフットボール協会と2016年度以降の契約を結んだと発表。ラグビー人気が高まるなか、業績への寄与が期待されているようだ。引き続き19年ラグビーワールドカップ日本大会を包含した複数年、ラグビー日本代表をサポート。また、アンダーウエアに関してハイパフォーマンスウエア「C3fit(シースリーフィット)」を提供していくことも合意した。

■鉄建 <1815>  294円  +14 円 (+5.0%)  本日終値
 鉄建<1815>が5日ぶりに反発。23日付の複数のメディアで、国土交通省が22日、新幹線3路線について大規模改修を行う必要があると指示したことが報じられており、同社の受注拡大への期待が高まっているようだ。大規模改修の必要があると指示されたのは、東北新幹線(東京~盛岡)、上越新幹線(大宮~新潟)、山陽新幹線(新大阪~博多)の3路線で、土木構造物の大規模改修を行う必要性が認められたとして、JR東日本<9020>とJR西日本<9021>に対し、大規模改修引当金の積み立てを開始するよう指示したとしている。

■東京センチュリーリース <8439>  4,250円  +155 円 (+3.8%)  本日終値
 東京センチュリーリース<8439>が急反発。東海東京調査センターが22日付で同社のレーティングを「アウトパフォーム」継続で目標株価を5310円に引き上げており、これを材料視する買いを呼び込んでいる。同社はみずほグループのリース大手で業績は好調に推移、同調査センターでは16年3月期の最終利益を従来予想していた365億円(会社側計画と同じ)から431億円(前期比26.3%増)に増額している。

■日立物流 <9086>  2,087円  +56 円 (+2.8%)  本日終値
 日立物流<9086>が続伸。SMBC日興証券は同社についてリポートをリリース。収益性改善への取り組みなどの影響を予想に織り込み17年3月期、18年3月期の利益予想を若干増額修正し、目標株価を2400円から2500円に引き上げている。同証券ではまた、国内3PL事業で、収益性の改善(不採算業務への対応、適正料金収受など)が継続するとみること、海外事業でも拠点の統廃合などにより利益率改善が期待できること、などを理由に投資評価を「2」(中立)から「1」(アウトパフォーム)へ格上げしている。

■横河電機 <6841>  1,459円  +30 円 (+2.1%)  本日終値
 横河電機<6841>が3日続伸。同社は22日、オランダの子会社を通じてトルコの販売代理店「BEST社」の全株式を取得、子会社化したことを発表した。経済活動の活性化や人口の増加に伴いトルコの電力需要が高まっており、電力分野の制御システム市場の成長に期待が高まっている。BEST社は、これまでもトルコで同社の制御事業の独占販売代理店として、販売・エンジニアリング・サービスを提供しており、今回の買収によりトルコでの事業展開を強化する。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,180円  +23 円 (+2.0%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>、昭和シェル石油<5002>など原油関連株に買い戻しが優勢。足もと原油市況が戻りに転じており、北米指標であるWTI原油価格は前日終値ベースで1ドル36セント高の1バレル=37ドル50セントと大幅続伸、これを受けて前日の米国株市場ではエクソンモービルが3.3%高、シェブロンは4%近く上昇するなどエネルギー関連株が買いを集めた。東京市場でも原油市況の上昇により収益面でメリットを受ける資源・石油セクターに物色人気が波及している。上記銘柄以外に、三菱商事<8058>、三井物産<8031>、丸紅<8002>などの総合商社株も買いが先行している。

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