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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):国際石開帝石、三井住友FG、武田、ラクオリア

■山口FG <8418>  1,388円  +39 円 (+2.9%)  本日終値
 山口フィナンシャルグループ<8418>が反発。SMBC日興証券では、16年3月期から18年3月期にかけてシステム償却負担やのれん負担100億円が剥落すると指摘。これにより、他行が利益水準確保に苦しむ中で、アドバンテージを得ることになるとの見方で、東京事業の利益貢献や株主還元の大幅な強化にも期待。レーティング「1」、目標株価1700円でカバレッジを開始している。

■りそなホールディングス <8308>  588.5円  +15.9 円 (+2.8%)  本日終値
 りそなホールディングス<8308>が大幅反発。大和証券がリポートをリリースしたことが確認されている。同証券は、りそなHDの目標株価を従来の670円から来期予想配当利回りで3%程度に見合う620円に引き下げ、投資判断は「2」(アウトパフォーム)から「3」(中立)へ格下げしている。上期決算発表後の株価調整もあり各種指標面からは株価に割安感が指摘されるものの、国内で超低金利が続く厳しい環境下、上期の想定外の与信費用の計上もあり、足元の利益モメンタム(前年同期比の増減益率)は他行比でも弱い状況と解説。外国人持ち株比率が5割程度とリスクオフの局面で海外投資家の売り圧力に晒(さら)される点にも言及し、バリュエーション面から下値不安は限定的とみるも、目先は株価上昇のカタリストが見出せないと判断した、としている。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,167円  +31.5 円 (+2.8%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>、昭和シェル石油<5002>など、原油関連株が軒並み上昇。北米指標であるWTI原油価格は前日終値ベースで1ドル4セント高の1バレル=37ドル35セントと続伸、ここ世界的にリスク回避ムードを助長していた原油市況安に歯止めがかかってきた。これを受けて、前日の米国株式市場では、シェブロンが3.8%高、エクソンモービルが4.5%高と資源エネルギー関連株が大きく切り返しており、この流れが東京市場にも波及している。

■三井住友FG <8316>  4,614円  +122 円 (+2.7%)  本日終値
 三井住友フィナンシャルグループ<8316>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや東京海上ホールディングス<8766>、損保ジャパン日本興亜ホールディングス<8630>など保険セクターへの買いが目立つ。全体相場はリスクオフの巻き戻しが一気に強まり日経平均が1万9000円大台を回復。原油市況が足もと下げ止まり、為替が円安基調に振れていることなどが追い風となっているが、物色人気は内需株が優勢。そのなか、金融関連セクターが人気を主導している。日本時間あす未明に結果が判明するFOMCでは、利上げが濃厚との見方が強い。それに伴い波乱含みとなっているハイイールド債市場の波乱が金融株の売りの背景にあったが、「ハイイールド債でも問題視されるのは全体の1割未満で影響は限定的との思惑が広がっている」(市場関係者)との見方が、買い戻しにつながっているもよう。また国内では、17~18日の日程で日銀の金融政策決定会合が開催される。追加緩和は見送られる可能性が高いとはいえ、会合後の黒田日銀総裁の会見では今後の金融政策に柔軟かつ前向きなコメントも想定されることから、短期筋の緩和トレードも買いに拍車をかけているようだ。

■三菱電機 <6503>  1,285.5円  +33 円 (+2.6%)  本日終値
 三菱電機<6503>が反発。同社は15日、韓国の仁川経済自由区域の松島(ソンド)地区に韓国三菱エレベーター(KMEC)の新たな工場を建設することを発表した。現在の仁川工場から開発・製造拠点を移転し、グローバルに対応した開発・検証体制を強化するとともに、KMEC社の生産台数を順次拡大し、現状の約2.5倍となる年間4000台の生産を目指す方針。

■武田薬品工業 <4502>  5,789円  +143 円 (+2.5%)  本日終値
 武田薬品工業<4502>が3日ぶりに反発。15日の取引終了後、京都大学iPS細胞研究所(京都市左京区)と、iPS細胞技術の臨床応用に向けた共同研究を開始したと発表しており、これを好感した買いが入っている。同共同研究では、がん、心不全、糖尿病、神経変性疾患、難治性筋疾患など6つの疾患領域でiPS細胞技術の臨床応用を目指して研究を行うとしており、将来的な業績への貢献が期待されている。

■スクリン <7735>  869円  +21 円 (+2.5%)  本日終値
 SCREENホールディングス<7735>が堅調。同社はきょう、理化学研究所およびオーガンテクノロジーズ(東京都港区)と摘出臓器の長期保存・機能蘇生に関する共同研究を本格的に開始したと発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。スクリーンが半導体洗浄装置で培った液体制御技術や装置化に関するノウハウと、理化学研究所およびオーガンテクノロジーズの臓器培養に関する技術を融合してブタで前臨床研究を実施し、3年後をメドに次世代臓器灌流培養システムの装置化を完成させ、臨床試験の実施を目指す。

■さくらインターネット <3778>  363円  +80 円 (+28.3%) ストップ高   本日終値
 さくらインターネット<3778>がストップ高。同社とテックビューロ(大阪市)はきょう、ブロックチェーンの実証実験環境「mijinクラウドチェーンベータ」を来年1月から金融機関およびITエンジニア向けに無料提供すると発表。これが材料視されているようだ。直近ではインフォテリア<3853>が4日にテックビューロとの提携をきっかけに人気化していることもあり、ビットコインによって発明されたP2P方式によるデータ処理の基盤技術であるブロックチェーンに関心が高まっている。

■ラクオリア創薬 <4579>  415円  +80 円 (+23.9%) ストップ高   本日終値
 ラクオリア創薬<4579>がストップ高。15日の取引終了後、旭化成ファーマ(東京都千代田区)との共同研究で、マイルストーン達成に伴う一時金の受領が確定したと発表しており、これを好感した買いが入っている。両社は、特定のイオンチャネル(細胞膜上にイオンの通り道を形成する膜貫通型タンパク質の総称)を標的とした創薬研究を推進してきたが、旭化成ファーマにより共同研究の成果に基づくマイルストーンの早期達成が認定されたことから、マイルストーンの達成一時金と早期達成の報奨金を受領することになったという。

●ストップ高銘柄
 さくらインターネット <3778>  363円  +80 円 (+28.3%) ストップ高   本日終値
 ラクオリア創薬 <4579>  415円  +80 円 (+23.9%) ストップ高   本日終値
 インフォテリア <3853>  863円  +150 円 (+21.0%) ストップ高   本日終値
 石井工作研究所 <6314>  496円  +80 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値
 モルフォ <3653>  6,520円  +1,000 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値
 など、8銘柄

●ストップ安銘柄
 ダブルスタンダード <3925>  4,750円  -1,000 円 (-17.4%) ストップ安   本日終値
 FVC <8462>  2,396円  -500 円 (-17.3%) ストップ安   本日終値
 エニグモ <3665>  832円  -150 円 (-15.3%) ストップ安   本日終値
 など、3銘柄

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