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【特集】<話題の焦点>=グローバル人材育成関連に注目

文科省が英語力向上を後押し

 文部科学省は11月18日、英語教員を目指す学生が習得すべき最低限の能力を示した指針(コアカリキュラム)を新たに作成することを決定した。大学卒業後に一定水準の英語力を保つことを目的としており、既に医歯学部では02年度から導入されているが、教員養成系では初となる。

 14年度高校3年生の英語力調査で、「書くこと」と「話すこと」に大きな課題があるとしており、さらにそれらの実践的な指導をする教員が人数、技術共に不足していることも指摘している。第2期教育振興基本計画(13年6月閣議決定)では、英語教員の英語力の目標を「実用英語技能検定準1級程度以上」とその取得割合を「中学教員50%、高校教員75%」などと設定したが、14年12月時点で達成には程遠いことから、教員養成段階で系統的な指導力と一定水準の英語力を養うべく、今回のコアカリキュラム作成に至った。

 この調査によればハイスコアをとった生徒ほど将来の英語使用のイメージが明確である割合が高いこともわかっており、外国語が話せる強みをもつ人材育成のためにも英会話を実践的に使用する機会の確保が急務となる。

在宅で気軽に英会話

 14年に東証マザーズに上場したレアジョブ<6096>は無料通話ソフトSkypeでオンライン英会話サービスを展開。毎日朝6時から深夜1時まで英会話レッスンが受けられる。通話無料であることと在宅での利用が可能なため1レッスンあたり129円という低価格で英会話の練習が可能。コストを抑制し、「毎日25分プラン」をはじめとした4種類のプランがあり、圧倒的な英会話量を確保できる新たなツールとして注目を集めている。同社は日本と同じサービスをブラジルで開始し、今後の事業拡大も視野に入れている。ヒューマンホールディングス<2415>は、子会社で接客業向けの英会話を4月から開始した。既に複数のサービス業から法人一括導入が続いており、今後はさらに業種別コースの追加を検討している。

専門分野の翻訳に商機アリ

 一方で、日々の仕事に追われなかなか勉強時間が確保できない、専門的な仕事なので普通の英会話学校では対応できないといった悩みを抱える社会人も存在する。11月に上場したロゼッタ<6182>は医学・IT・法務分野を得意とする自動翻訳機の運営と開発を行う。競合の翻訳センター<2483>は特許、医薬、工業など企業向けの翻訳を得意とし、70言語に対応しているなど、専門性に高い信頼がうかがえる。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

最終更新日:2015年12月15日 12時04分

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