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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):九州電、シーズHD、GSユアサ、野村

■九州電力 <9508>  1,263円  -58 円 (-4.4%)  本日終値
 九州電力<9508>が大幅続落。SMBC日興証券がネガティブなリポートをリリースしている。リポートでは、足元の事業環境を考慮し、これまでの原子力規制委員会の適合性審査の進捗ペースや17年3月期からの電力全面自由化等の影響を織り込み、同社に対する業績予想を修正している。玄海3・4号の再稼働時期を従来の17年3月期第2四半期から18年3月期第2四半期以降に繰り下げている。同証券ではまた、会社側が財務の安定性を重視していることを踏まえ、配当予想を引き下げている。目標株価は2000円から1400円に引き下げ、投資評価は「1」(アウトパフォーム)から「2」(中立)へ格下げしている。

■大阪ガス <9532>  432.2円  -19.7 円 (-4.4%)  本日終値
 大阪ガス<9532>が大幅反落。SMBC日興証券は、電力・ガスの自由化の進捗などにより、収支リスクが高まったとみてバリュエーション基準の妥当PBRを従来の1.1倍から1.05倍に変更、目標株価を530円から500円へ引き下げている。これにともない、投資リターンがセクター中央値近辺で推移するとみて、投資評価は「1」(アウトパフォーム)から「2」(中立)へ格下げしている。同証券は、電力・ガス事業の競争激化等を見込み、17年3月期~18年3月期予想を下方修正している。

■シーズHD <4924>  2,053円  -81 円 (-3.8%)  本日終値
 シーズ・ホールディングス<4924>が大幅に3日続落。同社の16年7月期第1四半期(8~10月)の連結決算以降、証券会社からのリポートが相次いでいるようだ。きょうは、大和証券が同社についてのリポートをリリース。16年7月期第1四半期(8~10月)の連結決算について、事前の大和想定(6~7億円)を下回る3億6900万円(前年同期比57%減)でネガティブな印象と指摘。期待されたリニューアル効果も11月下旬には薄れている模様とみて、余剰資金は成長投資に向けられることになるとの見方で、過去のような大規模な株主還元を行う可能性は低下しているとの見解を示している。投資判断「3」(中立)を継続、目標株価は2070円から2050円へ引き下げている。

■GSユアサ <6674>  445円  -17 円 (-3.7%)  本日終値
 ジーエス・ユアサコーポレーション<6674>が反落。TIWでは、通期計画達成を見込むものの、下方修正の最大要因となったアジア市場の動向に不透明感が残ることが株価の重石と指摘。来期以降に関しては、増益基調との見方や中期的成長のポテンシャルは高いと見て、「アジア地域での車載用鉛畜電池需要の回復が待たれる」と解説。レーティング「2」を継続している。

■野村ホールディングス <8604>  691.8円  -22.2 円 (-3.1%)  本日終値
 野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>が安い。大手をはじめ証券株は総じてきつい下げとなっている。原油安によるリスクオフの流れが世界的な株安連鎖を引き起こしており、東京市場も日経平均は1万9000円大台を割り込むなど売りの洗礼を浴びている。証券セクターは、年末で市場参加者の少ないところに、リスクを回避した投資資金の離散により手数料収入の減少や投信など運用成績の悪化を懸念した売りが集まった。

■ファーストリテイリング <9983>  44,520円  -1,420 円 (-3.1%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>が一時前週末比1630円安の4万4310円まで売り込まれたほか、ファナック<6954>も同925円安の2万550円まで下落するなど、14日の東京市場では代表的な値がさ株が、先物主導の裁定解消売りの直撃で急落。原油市況が大幅安となっていることを受けて、世界的にリスクオフの流れが強まった。前週末11日の欧米株市場は軒並み下値模索の様相を強め、週明けの東京市場でも主力株中心に全面安商状となっている。先物を経由した仕掛け的な売りが日経平均を押し下げるなか、両銘柄をはじめ指数寄与度の高い銘柄が全般地合い悪を助長する格好となっている。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,147.5円  -34.5 円 (-2.9%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>など資源開発関連株が反落となったほか、原油市況に連動するNEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN<2038>などもウリ気配のまま水準を切り下げ連日の上場来安値更新となった。ここ原油市況の下落が世界株安の連鎖を引き起こしており、そのなか特に市況安の影響度の大きい銘柄に売り圧力が強まった。WTI原油先物価格は前週末終値ベースで1ドル14セント安の1バレル=35ドル62セントまで下落、08年リーマン・ショック時につけた安値33ドル台に接近している。

■デンソー <6902>  5,668円  -124 円 (-2.1%)  本日終値
 デンソー<6902>が反落。11日引け後に、携帯電話用の画像処理ソフト開発のベンチャーのモルフォ<3653>がデンソーと資本業務提携、及びデンソーに対する第三者割当による新株式の発行を実施すると発表した。トヨタ自動車<7203>系自動車部品メーカー大手との提携はモルフォにポジティブと捉えられ、モルフォは後場もストップ高カイ気配で推移している。このほか、三菱UFJモルガン・スタンレー証券はデンソーの目標株価を5800円から6300円へ引き上げるとのリポートをリリースしている。ただ、独禁法違反に伴う和解金196億円の発生や新興国自動車需要の低調も影響するとみて、同証券による業績予想を下方修正している。業績低調の一因でもある台当たり搭載金額の高いハイブリッド車の販売は新型プリウスの発売で風向きが変わる期待はあるものの、将来を見据えたコスト先行もあり力強さまでは依然見出せない状況との見解を示している。レーティングは「ニュートラル」を継続した。

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