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【市況】出来高は8ヶ月ぶり低水準、2万円突破には明確な追い風が必要【クロージング】


7日の日経平均は反発。193.67円高の19698.15円(出来高概算16億5000万株)で取引を終えた。4日発表の米雇用統計は、非農業部門就業者数(季節調整済み)は前月比21.1万人増加したほか、10月と9月の雇用者数も上方修正された。利上げはほぼ確実となり、4日の米国市場は金融政策の不透明感払拭を好感し、NYダウは369ドル高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比250円高の19710円と切り返しをみせており、これにさや寄せする格好から、19700円を回復して始まった。

買い一巡後はこう着感の強い相場展開となったが、前引け間際には一時19800円を回復する局面をみせている。もっとも、上値追いは慎重となる中、大引けにかけては上げ幅を縮めており、大引けでは19700円を下回っている。また、出来高は17億株を下回っており、約8ヶ月ぶりの低い水準だった。セクターでは食料品、小売、サービス、精密機器などが上昇。一方で、鉱業、パルプ紙、電力ガス、海運、卸売が冴えない。

日経平均は2万円接近で上値の重さが意識されていたが、これについては想定内であろう。ただし、出来高が16億株台と8ヶ月ぶりの低水準であり、週末には先物オプションSQを控えていることもあり、商いが膨らみづらい需給状況のようである。2万円突破には材料が必要であり、材料がない状況では、日柄調整が必要といったところ。

8日に7-9月期の国内総生産(GDP)改定値が発表される。先週発表された7-9月期の法人企業統計では設備投資の大幅な伸びが確認されたことが買い安心感につながっていた。7-9月期のGDP改定値では設備投資が上方修正され、実質GDPは前期比年率0.2%増と速報値の0.8%減から上方修正されるとの市場コンセンサスである。そのため、改めて設備投資の回復を好感した流れに向かわせる可能性があるとみておきたい。

《AK》

 提供:フィスコ

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