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【材料】ヘリオス---ロイヤルティ収入増と開発・導入コスト減で通期予想を上方修正


ヘリオス<4593>が9日に発表した2015年12月期第3四半期(1-9月)決算は、売上高が0.76億円、営業損失が7.05億円、経常損失が6.11億円、四半期純利益が5.82億円となった。前期にRPE細胞製品に係るマイルストン収入2億円を計上した反動により売上高が減少したほか、開発体制(人材採用)強化と研究開発推進で研究開発費が増加した。

通期業績については、海外での眼科手術補助剤BBG250の売上に係るロイヤルティ収入がサブライセンス先における直販化及び販売地域拡大を背景に好調に推移したことから売上高を上方修正。利益面では、海外におけるiPSC再生医薬品において開発方針の転換でコストの見直しを行ったほか、新規シーズ(新薬候補品及びその関連技術・ノウハウ)の獲得においてもiPSC再生医薬品との相乗効果等を勘案して絞り込みを行ったことで導入コストが減少、損失幅の縮小を見込んでいる。売上高は前期比65.7%減の0.95億円(従来予想0.73億円)、営業損失は11.71億円(同16.38億円の損失)、経常損失は10.63億円(同15.88億円の損失)、当期純損失は10.33億円(同15.91億円の損失)とした。

同社は、iPS細胞の技術を活用した再生医療製品の研究開発、販売を行う。iPS細胞から分化した人体組織と同等の機能を持つ細胞医薬品(iPSC再生医薬品)という新しいカテゴリーの医薬品を開発から承認取得、製造販売まで一貫して行う体制の構築を目指している。再生医療品の最初のターゲットとして、眼の難病「加齢黄斑変性(AMD)」の治療用細胞の実用化に注力しているが同日、横浜市立大学と共同でiPS細胞を用いて作製した「臓器の芽」を移植し生体内で機能的なヒト臓器を創り出す再生医療統制品(3次元臓器)の研究開発に着手したというニュースリリースを行っており、パイプラインの拡充を発表している。

《YF》

 提供:フィスコ

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