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【特集】フォトクリエイト Research Memo(1):売上高が計画を下回り営業利益の減益幅も拡大


フォトクリエイト<6075>はスポーツイベントなどでプロのカメラマンが撮影した写真を専門Webサイトに掲載し、ネット経由で販売するインターネット写真サービス事業を主力に、撮影事業者(写真館、結婚式場等)向けのフォトクラウド事業や、広告・マーケティング支援事業などに展開している。

2015年6月期の業績は、売上高が前期比1.5%増の3,178百万円、営業利益が同44.5%減の103百万円とそれぞれ会社計画を下回って着地した。注力市場である教育領域(学校写真)は導入校数が前期末比約400校増の2,900校と順調に拡大したものの、一部大型スポーツイベントでの売上低迷が影響した。また、第4四半期からフォトクラウド事業のうち、(株)ラボネットワークと協業する教育領域の売上計上方法を総額表示から純額表示(システム提供及びノウハウによる収益)に変更し、売上高で82百万円の目減り要因となった。

2016年6月期は売上高が前期比1.0%減の3,144百万円、営業利益が同24.8%減の78百万円となる見通し。減収となるのは売上計上方法変更の影響によるもので、総額表示ベースだと前期比17.9%増収と2ケタ増収を見込んでいる。にもかかわらず減益となるのは、前期後半から人員を増員したことによる人件費の増加(+50百万円)や、教育領域開拓のためのマーケティング費用の増加、ユーザビリティ向上のためのシステム投資など先行投資費用がかさむことが要因だ。

新たに発表した3ヶ年中期計画では、2018年6月期に売上高4,233百万円、営業利益464百万円を目指していく。けん引役となるのは教育領域で前期末の導入校数2,900校を3年後には15,000校に拡大する。全国の学校・幼稚園数は約79,000校あり、うち2割のシェアを獲得する計算だ。学校写真のEC化率は現在7~8%と低水準であるものの、インターネット写真サービスを導入する学校は着実に増加し始めており、同市場で先駆する同社の成長ポテンシャルは大きいと言えよう。

■Check Point
・認知度の向上が進み、収益性を重視した営業戦略へと転換
・ラボネットワークとの間でシステム連携を開始
・フォトクラウド事業をけん引役に3年で2倍以上の成長へ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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