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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):スタンレー、ガンホー、カルソカンセ、日立金

■スタンレー電気 <6923>  2,720円  +116 円 (+4.5%)  本日終値
 スタンレー電気<6923>が8日続伸。クレディ・スイス証券では、足元ではホンダ<7267>の主力車種におけるランプシェアの入り繰りが影響、国内・中国で好調を維持している主力車種による貢献が無く、収益の上振れ余地も限られると指摘。16年3月期下期から来期以降にかけてはホンダ外の大型新規受注品による売上拡大を見込み、新規受注効果や海外拠点生産が正常化することで徐々に収益も拡大基調に転じるとしている。レーティング「ニュートラル」継続も、目標株価を2500円から2700円に引き上げている。

■ガンホー <3765>  386円  +16 円 (+4.3%)  本日終値
 8日、ガンホー <3765> がスマートフォン向けゲーム「サモンズボード」が累計400万ダウンロードを突破したと発表したことが買い材料。「サモンズボード」はRPGの要素を持った新世代のボードゲーム。14年2月に配信を開始してから順調にダウンロード数を伸ばしていたが、今年5月からのテレビCM効果で認知度がさらに高まり、1年8ヵ月での400万ダウンロード達成となった。発表を受けて、「サモンズボード」のさらなるユーザー獲得による収益拡大に期待する買いが向かった。

■三機工業 <1961>  900円  +37 円 (+4.3%)  本日終値
 三機工業<1961>の900円割れの時価はPBR0.7倍の水準。好実態から見直し余地は大きい。設備工事の大手で工場向け空調設備などの建築設備や機械システム、環境システムなどを幅広く展開している。今16年3月期は産業空調や電気設備、スマートビルなどが堅調に推移、搬送システムや上下水道施設向けなどの受注も拡大しており、連結営業利益で35億円(前期比18.6%増)を見込む。今年6月には国内の下水処理場では初となる耐震機構付チェーンフライト式汚泥掻寄機を熊本北部浄化センターに納入、今後も耐震性の高い製品として下水処理場での新設・更新時での普及が期待されそうだ。

■カルソニックカンセイ <7248>  968円  +39 円 (+4.2%)  本日終値
 日産系自動車部品メーカーのカルソニックカンセイ<7248>、トヨタ系のアイシン精機<7259>、ホンダ系のケーヒン<7251>など自動車部品メーカーの上げ足が軒並み際立っている。TPPでは輸入による原料安メリットなどが取り沙汰されやすいが、工業大国で競争力のある製品で強みを持つ日本にとって、輸出関連株の関税引き下げメリットも大きく株価見直しの背景となる。その象徴が自動車セクターであり、大手メーカーだけでなく、その傘下にある自動車部品メーカーにも恩恵は大きい。日米2国間では協定発効後、輸出する自動車部品の関税について8割を上回る品目(輸出金額ベース)で関税を即時撤廃することが決まっており、これに伴う業績押し上げ効果をポジティブにとらえる動きが顕在化している。

■日立金属 <5486>  1,642円  +63 円 (+4.0%)  本日終値
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鉄鋼・非鉄・電線セクターのリポートでは、16年3月期上期決算は下期から17年3月期にかけて「買える銘柄」を探る踏み絵になると指摘。「17年3月期以降に向けた銘柄選別をすべき」との見解で、新興国景気や市況の影響を受けにくく明確な増益のストーリーが見込める銘柄として、日立金属<5486>、三菱マテリアル<5711>、DOWAホールディングス<5714>をトップピックで推奨。上期決算発表の注目銘柄として、中計前倒し策で日立金属、配当のメッセージで日新製鋼<5413>と住友金属鉱山<5713>をピックアップし、セクターレーティングは「中立」を継続している。

■三菱商事 <8058>  2,289.5円  +86.5 円 (+3.9%)  本日終値
 みずほ証券の商社セクターの決算プレビューでは、16年3月期第2四半期純利益は弱含み傾向と指摘。一過性損益を除く実態収益力では、三菱商事<8058>が会社通期純利益計画対比で下振れが大きいとみるも、上期決算発表時点で純利益計画の修正はないとみて、その他の商社も通期純利益計画を修正しないと想定。商社の株価パフォーマンスは、シクリカルな側面に加え資本配分の最適化が図られ、それが持続する場合に、株式リスクプレミアムの正常化が構造的恩恵になるとみて、商社の現行中計の資本配分の方針から、三井物産<8031>と伊藤忠商事<8001>が資本配分の最適化に向けた方針を提示しているため評価されると解説。個別では、伊藤忠、丸紅<8002>、三井物産、住友商事<8053>、三菱商事の投資判断「買い」を継続している。

■パナソニック <6752>  1,367.5円  +49.5 円 (+3.8%)  本日終値
 パナソニック<6752>は5日続伸。ドイツ証券は9日、投資判断を「バイ」とし目標株価1600円でカバレッジを開始した。「着実な利益成長が評価される局面が到来」と指摘している。車載、監視カメラ、アビオニクスの安定成長が見込めるほか、エアコンの増収も予想している。16年3月~18年3月期の平均1株利益成長率は14%を見込んでおり、足もとの株価は割安とみている。具体的には16年3月期の営業利益は4356億円と会社予想(4300億円)と同水準だが、17年3月期は4861億円と市場予想(4680億円前後)を上回る増益を予想している。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,271.5円  +44 円 (+3.6%)  本日終値
 石油関連株が軒並み高。国際石油開発帝石<1605>やJXホールディングス<5020>、コスモエネルギーホールディングス<5021>などが値を上げている。8日の米原油先物相場はWTI(ウ エスト・テキサス・インターミディエート)の期近11月物が前日比1.62ドル高の1バレル=49.43ドルと上昇。一時、50.07ドルと7月下旬以来、2カ月ぶりの高値に買われた。ロシアがシリアへの軍事行動を強め、中東情勢不安が高まったことが原油価格の上昇要因となっている。原油価格は中国景気減速懸念などで軟調に推移してきたが、今月に入り反発基調を強めており、つれて石油関連株にも見直し買いが流入している。

■東京ガス <9531>  596.3円  +20.2 円 (+3.5%)  本日終値
 東京ガス<9531>が4日続伸。来年4月から始まる電力全面自由化では、大きなビジネスチャンスを得る隠れた本命株と位置付ける声もある。これまで大口需要家向けに特化していた自由化の対象が、来年4月からは、一般家庭や小規模店舗にまで拡大されることになり、都内におよそ1000万件の契約数を擁し、バイオマス発電や風力発電など発電ノウハウでも実績がある同社はまさにダークホース的存在だ。「脅威にさらされる東電では、直近LPガス大手の日ガスと提携し、LPガスと電気のセット販売を始める構えをみせるが、これは明らかにガスと電力の抱き合わせ販売を行うことが可能な東ガスに対する対抗策」(市場関係者)であり、裏を返せば、電力全面自由化は東京ガスが手にする商機の大きさを証明している。

■バンナムHD <7832>  2,970円  +100 円 (+3.5%)  本日終値
 国内大手証券のゲーム・レジャーアミューズメントセクターの決算プレビューでは、16年3月期7~9月期の通期営業利益予想線に対してポジティブな印象の銘柄はバンダイナムコホールディングス<7832>で、ネガティブな印象はカプコン<9697>、コーエーテクモホールディングス<3635>、サンリオ<8136>と指摘。その他の銘柄はほぼ予想通りに進捗、サプライズはないとみて、年内のカタリストとして、任天堂<7974>初のモバイルアプリリリース、カプコンのモンスターハンターオンライン、ネクソン<3659>の「Dungeon&Fighter」モバイルのリリース、オリエンタルランド<4661>の投資計画詳細発表に注目。投資優先順位を、バンナムHD、スクウェア・エニックスホールディングス<9684>=ネクソン、エイチ・アイ・エス<9603>=コーエーテクモホールディングス、コナミホールディングス<9766>の順に設定している。

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