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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):大林道、トヨタ紡織、アダストリア、ビックカメラ

■大林道路 <1896>  753円  +100 円 (+15.3%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 9月30日、大林道 <1896> が16年3月期の連結経常利益を従来予想の52億円→87億円に67.3%上方修正。従来の38.5%減益予想から一転して2.8%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。手持ち工事が順調に進み、売上が計画を上回ることが寄与。不採算工事の減少や業務の効率化も上振れに大きく貢献する。前日終値ベースの予想PERが9.5倍→5.1倍に急低下し、割安感がさらに強まったことも買いに拍車を掛けた。

■トヨタ紡織 <3116>  2,231円  +210 円 (+10.4%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 トヨタ紡織<3116>が大幅続伸。クレディ・スイス証券では、短期業績の大幅な上振れ、トヨタグループ再編に伴う中期的な収益性改善の公算が大きいことから、「コンセンサス中立銘柄から脱却する時が近づいている」と指摘。16年3月期営業利益は市場コンセンサスの423億円を上回る500億円と予想し、第2四半期決算での通期計画上方修正を予想。レーティングを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価を2000円から2750円に引き上げている。

■大阪製鐵 <5449>  1,844円  +171 円 (+10.2%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 大阪製鉄<5449>が急騰。国内大手証券では、9月18日に発表された東京鋼鉄<5448>への株式公開買付けは、相乗効果がある企業買収と評価できるだけでなく、豊富なキャッシュを持つ同社の有効な事業投資として評価できると指摘。足元業績も鉄鋼業界内で堅調な推移を予想し、今後は、堅調な業績と、TOB実施のプロセスの順調な進展による17年3月期以降の業績拡大が評価され、株価が上昇する余地は大きいと解説。レーティングを「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価を2400円から2450円に引き上げている。

■文化シヤッター <5930>  941円  +84 円 (+9.8%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 文化シヤッター<5930>が急騰。いちよし経済研究所は、首都圏再開発により大規模オフィスの着工・竣工の増大が予測されていることから、防火戸の大手企業である同社の業績は伸長すると予想。中長期的には、保守・メンテナンス需要の増大が期待できるとみて、16年3月期営業利益を会社計画と同じ105億円と予想。レーティング「A」、フェアバリュー1300円でカバレッジを開始している。

■新晃工業 <6458>  1,353円  +101 円 (+8.1%)  本日終値
 新晃工業<6458>が大幅続伸。いちよし経済研究所では、大規模オフィスで選好されるセントラル空調機器の製造・販売で国内トップシェアのため、首都圏再開発による新設・改修需要の増大で業績伸張を予想。中期的には、高採算の改修需要と中国事業の進展に注目できるとして、レーティング「A」、フェアバリュー1600円でカバレッジを開始している。

■アダストリア <2685>  7,710円  +560 円 (+7.8%)  本日終値
 9月30日、アダストリア <2685> が16年2月期の連結経常利益を従来予想の70億円→143億円に2.0倍上方修正。増益率が8.5%増→2.2倍に拡大する見通しとなったことが買い材料。ネット通販の好調や品質改善などで、売上が計画を上回ることが寄与。値下げロスの抑制や販管費の削減も上振れに大きく貢献する。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の75円→110円(前期は75円)に増額修正した。

■ビックカメラ <3048>  1,114円  +75 円 (+7.2%)  本日終値
 ビックカメラ<3048>が続急伸をみせたほか、ラオックス<8202>も急反発、ヤマダ電機<9831>、サンドラッグ<9989>なども軒並み上昇する展開で、インバウンド関連が大きく動意づいている。全体相場は足もとリスクオフの巻き戻し局面にあるが、中国景気減速や欧州でのVW排ガス不正問題など、海外要因から上値も重い展開を強いられている。そのなか、内需消費関連は買いの矛先が向かいやすく、中国景気減速過程にあっても訪日客の増勢はとどまるところを知らない状況で追い風が強い。きょうから中国では国慶節で大型連休に入ることから、改めてインバウンド関連銘柄の戻り足に拍車がかかっている。

■オリックス <8591>  1,628円  +96 円 (+6.3%)  本日終値
 オリックス<8591>、クレディセゾン<8253>などのノンバンクや、アコム<8572>、アイフル<8515>などの消費者金融が軒並み高、それと競う格好で三井不動産<8801>、三菱地所<8802>など不動産セクターにも買いが集中しており、業種別値上がり率で1位、2位を占めている。国内景気の改善に停滞感が漂う中、市場では「ブルームバーグで日銀の元副総裁岩田氏が追加緩和の必要性に言及したことが伝わり、これを受けて先物が急動意、個別売買でも日銀プレー(追加緩和思惑を絡めた短期筋のトレード)が再燃した」(国内準大手証券)という。追加緩和に伴い、ノンバンクや不動産セクターは調達資金コストが低減され収益面で恩恵が大きい。10月は6~7日と10月30日に日銀の金融政策決定会合が行われる予定で、「実際のところ(追加緩和の)可能性が高いとは言えないが、これまでの経緯でも明らかなように、インデックス商いを絡めそれを承知の上での短期売買」(同)が繰り広げられている。

■村田製作所 <6981>  16,260円  +890 円 (+5.8%)  本日終値
 村田製作所<6981>が続伸。楽天証券では、中国向けは、通信方式が3種類の機種から5種類の機種への移行が進んでいることから、部品の単価上昇と搭載個数増加が業績に寄与していると指摘。今期会社予想業績は上方修正の可能性があるとみて、レーティング「A」、目標株価レンジ1万9000~2万円でカバレッジを再開。また、欧州有力証券でも、16年3月期第2四半期決算はマーケットの悲観的な予想よりは良好そうとみて、レーティング「買い」を継続している。

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