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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ジグソー、フォスター、太陽誘電、KDDI

■ジグソー <3914>  10,630円  +1,130 円 (+11.9%)  本日終値
 ジグソー<3914>が大幅に4日続伸。同社は29日に、FFRI<3692>と事業・販売提携したと発表。既に両社は15日にIoTセキュリティー分野での共同研究を発表しており、関係を強化するかたちとなる。今回の提携は、シグソーが保有するオートマネジメントプラットフォーム「puzzle」のダッシュボードとFFRIのセキュリティー情報の自動連携表示および標的型攻撃対策ソフト「FFR yarai」のオートプロモーション連携と、年内に100社協業を推進するジグソーセールアライアンスプログラムを通じた販売・協業の包括的な提携となる。

■フォスター電機 <6794>  2,381円  +186 円 (+8.5%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 29日、フォスター <6794> が16年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の40億円→57億円に42.5%上方修正。従来の7.9%減益予想から一転して31.3%増益を見込み、一気に6期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。車載用スピーカーやスマートフォン用ヘッドセットの販売が好調に推移する中、円安による収益押し上げ効果や為替差益、合理化による採算改善が利益を押し上げる。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の40円→50円(前年同期は40円)に増額修正した。

■KNTCT <9726>  244円  +18 円 (+8.0%)  本日終値
 KNT-CTホールディングス<9726>が急反発。海外要因から株式市場は下値リスクが強く意識される地合いとながら、インバウンド関連は中国経済減速の影響が限定的として見直される動きにあり、リバウンド局面では瞬発力の強さを発揮している。同社は新たに開通した北陸新幹線をうまく旅行ニーズとして取り込んでいるほか、USJ人気を背景に関西方面の需要も確保。高単価のツアー構成比が高まっていることで採算改善効果も表面化している。また、29日には、これまでにないウエディング企画商品として「5万人に祝福してもらうハワイウエディング」を発売、これは16年6月にハワイで開催されるイベント「まつりインハワイ」で、前日に同地で挙式したカップルが、ウエディングドレスとタキシード姿でオープンカーに乗ってパレードするというもの。例年パレードの観客は5万人を超えるといわれており、その商品ネーミングと合わせ話題性を内包し、株価にも刺激材料として働いているようだ。

■エン・ジャパン <4849>  3,190円  +190 円 (+6.3%)  本日終値
 エン・ジャパン<4849>が大幅反発。同社は求人情報サイト大手で主力サイト「エン転職」に代表されるように転職情報で特に強みを発揮する。昨年8月に実施した「エン転職」のリニューアルが奏功し、同サイトへの出稿が急増しており、3000円を軸とする三角もち合い形成を経て株価見直しの動きが強まっている。「エン転職」の好調に加え、6月に開始したテレビコマーシャルの効果で認知度が向上、コストコントロールもうまく機能して今第1四半期(4~6月)は会社側想定超の業績を確保、4~9月期経常利益は従来予想を引き上げ前年同期比12.2%増の21億5600万円と2ケタ増益を予想している。立花証券が29日付で同社の投資判断を「やや強気」で新規にフォローしており、株高思惑が増幅された。同企業調査部では16年3月期通期経常利益について会社側が計画する41億2000万円(前期比3.3%減)は保守的とみて、45億円(同5.7%増)を予想している。

■太陽誘電 <6976>  1,554円  +92 円 (+6.3%)  本日終値
 太陽誘電<6976>が急伸。同社はこの日、メタル系パワーインダクタ「MCOIL」に、次世代材料を使用し世界トップクラスの低直流抵抗と高い直流重畳特性を両立した「MEKK2016」を商品化したことを発表した。この商品は、小型・薄型化と高性能化が進むスマートフォンやウエアラブル端末など、デジタル機器の電源回路向けチョークコイル用途のパワーインダクタ。モバイル端末の小型・薄型化が進むなかで、搭載される部品への小型・低背化という要求も強まっており、「MEKK2016」への関心も高まりそうだ。

■KDDI <9433>  2,667円  +147 円 (+5.8%)  本日終値
 モルガン・スタンレーMUFG証券の電気通信セクターのリポートでは、NHKが「携帯電話料金引き下げ‐総務省が本格検討」と報道したことを受け、通信事業者への業績影響は小さいものの、業界にとって最もネガティブなニュースと指摘。不透明要素は12月まで継続すると考え、KDDI<9433>は2100~2500円、NTT<9432>は3500~4200円が下値メドになると試算。ソフトバンクグループ<9984>に関しては、国内事業のキャッシュフロー縮小懸念は過大な財務レバレッッジへの懸念にもつながるとみて、その場合、「SOTPバリュエーションとは別のリスクファクターとして株価回復にマイナス影響がある」と解説している。

■カルソニックカンセイ <7248>  893円  +49 円 (+5.8%)  本日終値
 カルソニックカンセイ<7248>が大幅反発。TIWでは、16年3月期は会社計画以上の増益、営業過去最高益更新が見込めると指摘。17年3月期以降も日産自動車<7201>の海外生産台数増、日産の生産一部国内回帰による国内収益の改善、一段の合理化推進による海外収益の改善、日産外への拡販などにより増益基調が続く公算が大きいとの見方を継続。それでも、中国を中心とした新興国景気見通しの悪化、輸出株全般に警戒感が強まっている事を勘案して、レーティングを「1」から「2+」に引き下げている。

■オリコ <8585>  202円  +11 円 (+5.8%)  本日終値
 29日、オリコ <8585> が16年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の90億円→133億円に47.8%上方修正。従来の22.7%減益予想から一転して14.2%増益見通しとなったことが買い材料。銀行保証事業の収益が順調に推移する中、貸し倒れ関連費用が想定を下回ることが利益を押し上げる。

■JSR <4185>  1,718円  +92 円 (+5.7%)  本日終値
 JSR<4185>が急反発。9726ドイツ証券は29日、同社株の投資評価を新規「バイ」とし目標株価2000円に設定した。「上期決算での通期会社計画下方修正で、悪材料出尽くし」と予想している。同証券では、16年3月期の連結営業利益は374億円と会社計画(410億円)を下回ると予測。会社計画は、「半導体材料を中心に楽観的過ぎる」とみている。ただ、先端品の主要顧客は来期に向けて最終製品内シェアを挽回させる見込みで、「来期に向けた増益確度は高い」と指摘。17年3月期の連結営業利益は442億円への増益を見込んでいる。株価は下方修正を織り込む格好で下落基調にあるが、押し目買いの好機とみている。

■平和堂 <8276>  2,623円  +139 円 (+5.6%)  本日終値
 平和堂<8276>が4連騰。同社は滋賀県で強固な営業地盤を持つスーパーで東海や北陸エリアにも出店している。売り場改装や食品のラインアップ強化で需要を取り込むなか、客数や客単価も上昇傾向をみせており、前日後場取引時間中に発表した15年3~8月期の連結最終利益が46億9500万円(同6.9%増)と同期間として過去最高を更新した。これを受けて、前日の全体暴落相場のなかで売り物を完全にこなす強さをみせたが、きょうも引き続き買いが優勢だ。テクニカル的にも5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現しており底値圏離脱が鮮明となっている。

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