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【市況】為替週間見通し:伸び悩みか、利上げ先送りでリスク選好のドル買い抑制も


■ドル弱含み、利上げ先送りや日米株安が嫌気される

先週のドル・円は弱含み。米利上げ見送りや日米の株安を嫌気してドルは一時119円06銭まで下落した。


格付け会社スタンダード・アンド・プアーズは日本のソブリン格付けを引き下げたことや米9月利上げの可能性を意識して、ドルは一時120円99銭まで買われた。しかしなら、16-17日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利の据え置きが決定されたことや、FOMC声明やイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見内容は予想以上にハト派的であり、利上げ開始時期は12月以降になるとの思惑が浮上したことでリスク回避的なドル売りが活発となった。
・取引レンジ:119円06銭-120円99銭

■伸び悩みか、利上げ先送りでリスク選好のドル買い抑制も

今週のドル・円は伸び悩みか。17日に行われたイエレンFRB議長の会見では、中国経済が急速に悪化するリスクやゼロ金利をしばらく維持する可能性があるとの見方が示されており、市場関係者の間では利上げ開始は12月になるとの見方が一般的。年内利上げなしの予想も増えているようだ


また、米国景気の順調な回復や持続的な成長に対する懐疑的な見方が一部で浮上しており、年内利上げの可能性は残されているものの、日米金利差の急速な拡大を想定したリスク選好的なドル買いは抑制されるものとみられる。

【米国内総生産(GDP)確定値】(25日)

8月27日に発表された米4-6月期国内総生産(GDP)改定値は、年率換算で前期比+3.7%となり、速報値+2.3%から大幅に上方修正された。25日に発表される4-6月期GDP確定値が上方修正された場合、早期利上げ観測が広がる可能性がある。


ただし、改定値から変更ない場合、利上げ先送りの判断は妥当との見方が広がり、早期利上げを想定したリスク選好的なドル買いが大きく広がる可能性は低いとみられる。
・予想レンジ:118円50銭-121円50銭

《TM》

 提供:フィスコ

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