市場ニュース

戻る
 

【材料】イナリサーチが気配値を切り上げる展開、iPS細胞を用いた再生医療技術の開発で一定の成果

 イナリサーチ<2176>がカイ気配でスタートし、気配値を切り上げる展開となっている。この日の朝方、かねてより心筋梗塞の新たな治療法の確立を目的として、信州大学先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所の柴祐司講師の研究チームと進めてきた共同研究で、一定の成果が確認できたと発表しており、これを好感した買いが入っている。
 今回、一定の成果を確認した研究は、iPS細胞から作製した心筋細胞を心筋梗塞部に移植することで、心臓の機能を取り戻そうとする研究。同社では、拒絶反応の少ないMHC 統御カニクイザル専用の試験施設や、3DマイクロCTスキャン装置などの最新機器および豊富な試験経験を持つ技術者を柴研究チームに提供してきたが、研究では心筋細胞が当初目標の移植12週間以上の生着を確認し、マイクロCTなどにより心機能の改善を確認したという。
 この成果により、今後、同社に対して、各種受託試験の増加、レンタルラボ稼働率の向上、共同研究の増加、研究より得られる知財の活用、といった貢献が期待されているが、16年3月期業績に与える影響は軽微としている。
 なお、前週末14日に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高2億7800万円(前年同期比50.9%減)、営業損益2億3100万円(前年同期3200万円の赤字)、最終損益1億7200万円の赤字(同2800万円の赤字)だった。

イナリサーチの株価は9時22分現在825円(△120円)カイ気配


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

株探からのお知らせ

    日経平均