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【特集】【日本株・物色動向(2)】上昇基調続き、食品・商社株など妙味 /清水洋介氏 <夏の相場観>

Argo Navis・フィナンシャルコンシェルジュ 清水洋介氏

 東京株式市場は、夏場から秋口にかけて強気でみている。
 ギリシャや中国情勢を懸念する見方があるが、大きな波乱要因にはならないと思う。
 ギリシャは5日に国民投票を実施するが、結局、緊縮策を受け入れるのではないか。たとえ、緊縮策を拒否し債務不履行(デフォルト)状態となっても、国際通貨基金(IMF)や欧州中央銀行(ECB)に損失が発生しても民間への影響は限定的だろう。南欧諸国への飛び火もさほど心配ないだろう。
 また、中国懸念もあるが、上海株式市場は投機性の強い市場。今回の株価急落が与える影響も限られるだろう。

 一方、東京市場はアベノミクスが推進されるなか、金融緩和が継続され、資金も十分あり安心感がある。日本株は、なお魅力的な投資対象といえるだろう。
 こうしたなか、今後3カ月程度の日経平均株価は1万9500~2万1000円程度のレンジを想定する。9月にかけ2万1000円を目指す動きが期待できる。
 個別銘柄では、今後3カ月間の前半では食品株、後半は商社株、また全期間を通じて金融株が狙えるとみている。

 食品株では、グローバル展開などが評価できるキユーピー<2809>や味の素<2802>など。三井物産<8031>や伊藤忠<8001>など大手商社株は、環太平洋経済連携協定(TPP)絡みで注目できる。金融株では三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや野村ホールディングス<8604>など証券株が面白そうだ。

<プロフィール>

大手証券会社に入社後、外資証券会社、外資系オンライン証券会社などを経て、証券アナリスト、テクニカル分析の一人者として、「チャートの先生」「ストラテジスト」として、テレビのレギュラー出演や・雑誌の連載等で活躍し、現役ディーラーとして日々相場と対峙している。 10年以上続いているメールマガジン「日々是相場」や投資に関しての講演などを行っている。 2014年5月株式スクール開校、証券投資の本質、株式投資の楽しさを啓蒙している。

編集企画:株経通信(株式会社みんかぶ)     【夏の相場観】特集 より

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