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【経済】中国:外国人の不動産購入で規制緩和か、大都市では制限存続も


中国政府は近く、外国人による不動産購入規制を緩和する方針だ。現行規定では個人の場合、自己居住用の住宅を1軒しか購入できない決まりとなっているが、この制限が撤廃される見込み。ただ、深センなどの大都市では、店舗やオフィスのみが緩和対象となり、一般住宅には引き続き購入規制がかけられる可能性があるという。華夏時報が18日、消息筋情報として伝えた。
全面的な緩和に踏み切るかどうか、政府は現時点で決断を下していないようだ。決定するのは、早くて7月ごろになる見通し。大都市を中心に不動産販売が回復へと向かうなか、規制の緩和でホットマネーが流入し、市況の過熱感が一気に高まることを警戒しているという。
住宅都市農村建設部と国家外貨管理局は2010年11月、外国の企業・個人による国内不動産購入時の規定を発表。同規定では個人の場合、前述のように自己居住用の住宅1軒のみに購入が制限される。企業の場合は、登記地の都市で非住宅建物のみ購入することが可能。今回はこれら規制の見直しが検討されている。
規制の緩和を通じて、低迷する不動産市場のテコ入れを図る狙い。業界関係者は市場への影響について、一定の需要刺激効果が期待できると分析している。ただ一方で、大規模な資金流入にはつながらないとの見方も浮上。外国人の注目度が高い主要都市では、不動産価格がすでに高水準に達していることに加え、人民元相場の上昇ペースも鈍化していることから、大幅な投資リターンが期待できないためと指摘されている。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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