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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):高砂熱、菱ガス化、平和堂、大和ハウス

■高砂熱学工業 <1969>  1,455円  +48 円 (+3.4%)  本日終値
 SMBC日興証券が26日付で高砂熱 <1969> の投資判断を「2(中立)→1(強気)」に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、(1)受注高や完成工事総利益率が同社計画に対し堅調に推移することで、16年3月期業績は同社計画を上回る可能性が高いと予想。(2)17年3月期以降も、不採算工事の一巡と国内事業環境の回復により営業増益が続く。(3)自己株式取得について、現時点では取得予定は公表されていないが、同社は総還元性向に基づき方針を決定しており16年3月期中の実施の可能性が高いと指摘している。なお、大型建築工事の採算悪化リスクや、低調な子会社業績を踏まえ16年3月期の営業利益予想98億円→93億円(会社予想は77億円)に、目標株価を1690円→1650円へ引き下げたが悪材料視されなかった。

■三菱ガス化学 <4182>  728円  +20 円 (+2.8%)  本日終値
 26日、菱ガス化 <4182> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.21%にあたる1000万株(金額で90億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は27日から7月31日まで。

■平和堂 <8276>  2,878円  +65 円 (+2.3%)  本日終値
 26日、平和堂 <8276> が発行済み株式数の5.47%にあたる320万株(金額で81億7540万円)を上限に自社株TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したことが買い手掛かり。買い付け価格は前日終値を9.46%下回る2547円。創業家の資産管理会社である第2位株主のピース&グリーン、第5位株主の平和観光開発が保有株の一部を売却する意向を示したことに対応する。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。公開買い付け期間は27日から6月23日まで。

■大和ハウス工業 <1925>  2,971円  +28.5 円 (+1.0%)  本日終値
 大和ハウス<1925>が後場も上値追い始動で3日連続最高値を更新。5月19日に1989年12月バルブ期最高値2880円を更新した後も、上値を追う動きが続いている。大和証券では投資情報ウィークリー今週号で「会社計画は上振れ余地大」と評価しており、後場寄り後には利益確定売りに上値が重くなっているが、値動きの良さもあり朝方から買いが先行した格好に。大和レポートでは、「同社の前期連結営業利益は前の期比10%増と過去最高を更新した。今期会社計画は保守的、物流施設の選別受注で利益率は大きく改善する。今期連結営業利益は前期比11%増の2000億円の会社予想にあるが、大和では、前期の牽引役は事業施設、商業施設、賃貸住宅の3部門、特に事業施設部門がネット成長に伴う物流施設の建設需要拡大を追い風とし受注額は前期比24%増に拡大。選別受注を進め部門利益率は大幅に改善し全社的な増益に貢献した」と指摘。今期会社計画は3部門の事業環境が依然良好、潤沢な不動産開発案件の売却益の計上が想定されることを考慮すると、会社計画は上振れ余地が大だと記しており、見直し買いが続いているもよう。

■アイシン精機 <7259>  5,470円  +10 円 (+0.2%)  本日終値
 SMBC日興証券が26日付でアイシン <7259> の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を5100円→6100円へ引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、16年3月期は業績成長が下期に偏重しており、第1四半期、第2四半期ともポジティブな決算は出ない見通しがゆえに、株価にオポチュニティとリスクが混在し結果的に大きな株価変動とはなろうが、投資機会は多いと予想。また、下期の新型プリウス発売と中国向けATの需要好調が業績を牽引すると指摘している。同証券では、16年3月期の連結営業利益を1830億円→2000億円(会社予想と同じ)、17年3月期を2030億円→2200億円に上方修正した。

■カイオム <4583>  1,081円  +150 円 (+16.1%) ストップ高   本日終値
 26日、カイオム <4583> [東証M]が子会社のリブテックが自社創製したがん治療用抗体「LIV-1205」についてスイスのADCT社とAntibody Drug Conjugate(抗体薬物複合体)領域での世界における独占的な開発・販売権に関しオプションライセンス契約を締結すると発表したことが買い材料。同契約はリブテックがADCTに対して同抗体の評価を目的に特許の実施を許諾するもの。同社はオプションライセンス契約の締結時にADCT社より契約一時金を受領するとともに、ADCT社がオプション権を行使しライセンス契約を締結した場合にはライセンス契約一時金を受け取る。さらに、開発の進捗に応じたマイルストーンペイメントを含めて総額で約90億円を受領する。また、製品上市後には製品の売上高に応じたロイヤルティも得る予定。発表を受けて、オプションライセンス契約による中期的な収益貢献に期待する買いが向かった。

■オークファン <3674>  929円  +90 円 (+10.7%)  本日終値
 26日、オークファン <3674> [東証M]がディーエヌエ <2432> のBtoBマーケットプレイス事業を買収すると発表したことが買い材料。ディーエヌエが会社分割によりBtoBマーケットプレイス「DeNA BtoB market」を承継するNETSEAを新設し、同社がその全株式を取得し子会社化する。取得額は12.5億円。「DeNA BtoB market」は商品のサプライヤーとバイヤーを結びつける中間卸として機能し、プロ間の取引市場としての特性を持つ。NETSEAの子会社化によりこれまでのBtoC、CtoCの情報提供会社から、同社は市場規模300兆円の新たなドメインであるBtoB市場へ本格参入することになり、業容拡大による収益貢献に期待する買いが向かった。

■ITbook <3742>  1,512円  +136 円 (+9.9%)  本日終値
 26日、東証が27日売買分からITbook <3742> [東証M]に対する信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除すると発表したことが好感された。日証金も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いが向かった。

■ユーシン <6985>  821円  +40 円 (+5.1%)  本日終値
 26日、ユーシン <6985> が発行済み株式数の19.55%にあたる640万株の自社株を消却すると発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は6月22日。

■ラクオリア創薬 <4579>  432円  +21 円 (+5.1%)  本日終値
 26日、ラクオリア <4579> [JQG]が5-HT2B拮抗薬の物質特許が欧州で特許査定を受けたと発表したことが買い材料。同社は過敏性腸症候群(IBS)などの消化管疾患を標的に同薬の臨床試験に向けた準備を進めている。今回の特許査定により日米などに続き、欧州においても知的財産権が強化されることになる。今後も他国での特許権の成立と全世界を対象としたライセンス活動の展開に力を注ぐ方針。特許権の取得による知財戦略の強化を背景に、中期的な収益貢献に期待する買いが向かった。

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