【市況】【今週の早わかり株式市況】 市場の時価総額が25年ぶりに過去最高、景気回復期待や世界株高で突破

　今週の株式市場は、前週末に世界的な金利上昇が一服したことで買い安心感が広がり、リスク回避をしていた緩和マネーの資金が株式市場に戻り、大幅に続伸してスタート。
　その後も米市場でＮＹダウが2ヵ月半ぶりに最高値を更新するなど欧米株高を受け、日経平均が3週ぶりに2万円を回復。1-3月期のGDPが市場予想を上回り景気回復期待が高まったうえ、円安・ドル高も進んだことで株価上昇に弾みがつき、年初来高値を更新し、15年1ヵ月ぶりの高値を付けた。
　週末にかけてはここ2週間で900円を超えて急上昇していただけに、利益確定売りに押される場面もあったものの、買い気が強く週末は6日続伸となり、週間ベースで大幅に続伸した。東証1部の時価総額は約25年ぶりに過去最高を更新した。

　日経平均は、前週比531円(2.69％)高の2万0264円と週末ベースでは4週ぶりに2万円を回復し、2週続伸して取引を終えた。週間の振れ幅は579円と前週の324円から拡大した。


　来週は、さらに上値を追うための条件となりそうな出遅れ気味の自動車や電機など輸出関連の動向に注目したい。また、最高値を更新したものの、伸び悩むＮＹダウの動きにも注視したい。

◆マーケット・トレンド（5月18日～5月22日）

【↑】 5月18日(月)―― 大幅続伸し3週間ぶり高値、米株高・需給改善期待で
　日経平均 19890.27( +157.35)　　売買高27億6495万株　売買代金 2兆6326億円

【↑】 5月19日(火)―― リスクオンの買いで大幅に3日続伸、2万円回復
　日経平均 20026.38( +136.11)　　売買高25億8423万株　売買代金 2兆7137億円

【↑】 5月20日(水)―― 4日続伸し15年1ヵ月ぶり高値、欧米株高・予想を上回るGDPで
　日経平均 20196.56( +170.18)　　売買高25億7091万株　売買代金 2兆9955億円

【↑】 5月21日(木)―― 後場に利益確定売りで急減速も、小幅に5日続伸
　日経平均 20202.87( +6.31)　　売買高25億2498万株　売買代金 2兆7999億円

【↑】 5月22日(金)―― 6日続伸、時価総額は25年ぶりに最高更新
　日経平均 20264.41( +61.54)　　売買高20億7480万株　売買代金 2兆4182億円

◆セクター・トレンド（5月18日～5月22日）

(１)出遅れの菱地所 <8802> など不動産、ＪＲ東海 <9022> など陸運株が買われた
(２)株高で損保ＪＰＮＫ <8630> など保険、野村 <8604> など証券、三菱ＵＦＪ <8306> など銀行株に買い向かう
(３)東電 <9501> 、関西電 <9503> など電力株への買い続く
(４)ＪＴ <2914> など食品、ＮＴＴ <9432> など通信といった内需株は引き続き堅調
(５)トヨタ <7203> など自動車、ソニー <6758> など電機といった輸出株は上値重い
(６)郵船 <9101> など海運、ＡＮＡＨＤ <9202> など空運株は軟調

株探ニュース