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【市況】<動意株・21日>(大引け)=光通信、ヤマウ、タツモなど

 光通信<9435>=後場一段高。同社は20日に決算を発表。15年3月期第4四半期(1~3月)の連結売上高は1584億700万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は139億4300万円(同51.0%増)となった。この業績に対して、SMBC日興証券は「ポジティブ」とみている。インターネット接続(ISP)サービスのストック収益の積み上がりやNTT東西の光回線販売代行からの一時金収入が続いたほか、携帯キャリアからのインセンティブ増加なども収益増に寄与した。第4四半期の営業増益への反転などを評価し、同証券では投資判断を「1」、目標株価9300円としている。

 ヤマウ<5284>=ストップ高。福岡市に本社を構え、九州を地盤に土木中心のコンクリート2次製品を製造する。15年3月期は営業利益44%減と不振だったが、16年3月期は下水管向けにコンクリート製品が伸長、作業時間を減らし、顧客への工期短縮提案によるコスト削減効果なども寄与して、小幅ながら増益転換を見込んでいる。株価の上昇は売り玉の薄さに目をつけた投機資金の回転売買が中心とみられるが、PBR0.6倍台と解散価値を大きく下回るなど指標面からの水準訂正余地も背景にある。

 タツモ<6266>=一時連日のストップ高。そのなか、同社株は足の速さに目をつけた投機資金の攻勢で急動意している。同社は顔料塗布装置など液晶製造装置を手掛け、厳しい収益環境下で14年12月期まで営業・経常・最終損益いずれも4期連続の赤字にあったが、15年12月期については営業利益段階から黒字化する見通しを会社側が示したことで5月中旬以降急速に人気化した。昨年も春先に短期資金が集結し1110円まで買われた経緯がある。業績の長期低迷で機関投資家などが保有していない点で戻り売り圧力が乏しいことも強みとなっているようだ。

 山下医科器械<3022>=ストップ高。同社は20日の取引終了後、15年5月期の連結業績見通しについて、売上高を従来予想の463億4800万円から502億8700万円(前期比1.5%減)へ、営業利益を同2億2600万円から5億1500万円(同38.5%減)へ、純利益を同1億7100万円から3億6300万円(同34.4%減)へ上方修正したことを好感した買いが入っている。
今期は、大型の設備案件や消費税増税後の需要が減少、さらに前期の不祥事に伴う指名停止措置などの影響で、売上高が減少しているが、年度後半での売り上げの回復が予想より早く、減少幅が想定に比べて小幅にとどまる見通しであることが要因。また、低侵襲治療分野で、腹腔鏡システムなどのサージカル備品や、IVEなどの内視鏡処置用消耗品の売り上げが増加したこと、さらに医療・サービス分野で、医療ガス設備工事の受注が増加したことなども寄与するという。

 ジーンズメイト<7448>=大幅高。同社は20日取引終了後、16年2月期の単独業績予想の修正を発表。最終損益を7000万円の赤字から2億600万円の黒字(前期4600万円の赤字)へ修正した。同社が店舗として入居していたビルの建て替え工事に伴い、建て替え後の再入居に関する賃貸借予約契約を締結していたが、貸主側から予約契約解除の申し入れがあり、第1四半期に違約金収入を特別利益として3億1200万円を計上する見込みとなった。また、特別利益が発生する一方、予約契約解除に伴い、建て替え工事期間に対する営業補償が終了することで営業外収益が3600万円減少する見通しとなったことが背景。これを手掛かり材料に投機資金が流入した。

 小野産業<7858>=ストップ高。同社は20日取引終了後に、18年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表。単独売上高目標として47億3500万円(15年3月期実績は40億1500万円)を掲げており、これが買い手掛かりとなっているようだ。最終年度の営業利益目標は2億3900万円(同2500万円)。自動車や医療・食品、産業資材を中核とした領域に、固有の技術開発力を生かして売上高を維持拡大するとしている。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

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