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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アイネス、ペプドリ、日本トリム、日立国際

■アイネス <9742>  1,131円  +150 円 (+15.3%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位
 27日、アイネス <9742> が資本効率と企業価値、株主還元の強化を目的に、今後、約2年間に亘って継続的に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。取得総額は100億円を予定する。同社は資本金と資本準備金の額を約200億円減らし、その減少額を「その他資本剰余金」に振り替えることで分配可能額を引き上げる。これを原資に自社株買いを行う。業績の向上と合わせて、17年度までにROE5%以上の達成を目指す。同時に決算を発表。15年3月期の連結経常利益は前の期比2.6%増の19.8億円で着地。続く16年3月期も前期比2.2%増の20.3億円に伸びる見通しとなったことも好感された。

■ペプチドリーム <4587>  10,620円  +1,010 円 (+10.5%)  本日終値
 SMBC日興証券が27日付でペプドリ <4587> [東証M]の投資判断を新規に「1(強気)」に、目標株価を1万7000円に設定したことが買い材料視された。リポートによると、(1)同社が創製した特殊ペプチド医薬品の開発進展に伴うマイルストン収入や発売後の売上高に応じたランニング・ロイヤリティの増加。(2)既契約の製薬企業との契約内容拡大、新たな製薬企業との契約締結。(3)インフルエンザ治療薬など自社創薬の導出・開発進展・承認・発売で収益が大幅に拡大すると指摘している。同証券では、15年6月期の営業利益(非連結)は前期比4.5倍の9億円(会社予想は6.3億円)、16年6月期は21億円、17年6月期は38億円にそれぞれ拡大すると予想している。

■日本トリム <6788>  3,795円  +320 円 (+9.2%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 27日に決算を発表。「今期経常は25%増益へ」が好感された。
 日本トリム <6788> が4月27日大引け後(15:15)に決算を発表。15年3月期の連結経常利益は前の期比26.6%減の25.2億円になったが、16年3月期は前期比24.7%増の31.5億円に伸びる見通しとなった。
  ⇒⇒日本トリムの詳しい業績推移表を見る

■日立国際電気 <6756>  1,674円  +85 円 (+5.4%)  本日終値
 27日に決算を発表。「今期税引き前は195億円、前期配当を16円増額・今期も36円継続へ」が好感された。
 日立国際 <6756> が4月27日大引け後(15:00)に決算を発表。15年3月期の連結税引き前利益は前の期比23.3%増の214億円に伸びたが、国際会計基準に移行する16年3月期は195億円の見通しとなった。同時に、前期の年間配当を20円→36円(前の期は28円)に増額し、今期も36円を継続する方針とした。
  ⇒⇒日立国際電気の詳しい業績推移表を見る

■ファナック <6954>  27,685円  +885 円 (+3.3%)  本日終値
 28日、ファナック <6954> が15年3月期より連結配当性向を現在の30%→60%に2倍に引き上げるとともに、今後5年間の平均総還元性向80%の範囲内で自社株買いを機動的に行うと発表したことが買い材料。また、自社株の保有は発行済株式総数の5%を上限とし、これを超過する部分は原則として毎期消却する方針も示した。なお、同社は発行済み株式数の18%にあたる自社株を保有している。配当性向の引き上げに伴い、従来未定としていた前期の期末配当は491.93円(年間配当は636.62円、前期実績は170.06円)を実施。今期の年間配当については未定とした。発表を受けて、株主還元の強化を好感する買いが向かった。同時に決算を発表。15年3月期の連結経常利益は前の期比78.9%増の3119億円と従来予想を11.1%上振れ、過去最高益を更新して着地。続く、16年3月期は前期比10.4%減の2794億円を見込むが、特に売り材料視はされなかった。

■ミネベア <6479>  1,875円  +58 円 (+3.2%)  本日終値
 27日、ミネベア <6479> が15年3月期の連結経常利益を570億円→601億円(前々期は280億円)に5.4%上方修正し、従来の17期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料。機械加工品事業や、電子機器事業の業績が好調に推移したことが利益を押し上げた。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,508円  +46 円 (+3.2%)  本日終値
 国際石開帝石 <1605> が27日、アブダビ首長国陸上のADCO鉱区において5%の参加権益を取得し、40年間の利権契約を同国政府およびアブダビ国営石油会社と締結したと発表したことが買い材料視された。ADCO鉱区は全体で日量約160万バレルの原油が生産されている世界でも有数の巨大油田群。今後、17年までに180万バレルまで引き上げられる計画となっている。同社では今後もアブダビ首長国での石油開発生産事業に積極的に取り組むとしていて、期待が高まった。なお、前期業績への影響はないとしているが、16年3月期からはADCO鉱区における売上高の10%以上の貢献を見込んでいる。

■KDDI <9433>  3,022円  +87 円 (+3.0%)  本日終値
 KDDI<9433>が続急伸し3日ぶりに3000円台を回復。前場には3024.5円と23日の株式分割落ち後高値3048円に迫る場面があった。大和証券がアナリストの注目企業の決算発表直前予想を「投資情報ウィークリー」今週のトピックスで紹介。同社については、「前15年3月期連結営業利益予想は7455億円と従来予想を3億円減額も会社予想7300億円を上回る。今16年3月期は前期比10.6%増の8245億円(従来予想は8236億円)を予想」。06年3月期(営業利益は2965.96億円)の連結決算スタートから連続して前期営業利益水準を更新してきた勢いが来期も続くとみた買いが広がっているもよう。大和では、MNP(携帯電話事業者間ポータビリティ)が想定以上に加入者数の推移を織り込む余地があり、現状は他社のセット割りの影響は少ない。16年3月期はARPUは横ばいを想定、IFRS(国際会計基準)導入で利益水準は上振れ見込み。のれん代償却負担もなくなる。年後半には自社株買い期待があるとも指摘している。

■エスペック <6859>  1,312円  +28 円 (+2.2%)  本日終値
 27日、エスペック <6859> が15年3月期の連結経常利益を従来予想の24億円→30.4億円に26.8%上方修正。増益率が1.3%増→28.4%増に拡大する見通しとなったことが買い材料。売上構成の良化で装置事業の採算が改善したことが寄与。円安による為替差益の発生も利益を押し上げた。業績上振れに伴い、前期の年間配当を従来計画の20円→26円(前の期は20円)に増額修正した。前日終値ベースの予想PERが19.1倍→14.4倍に低下し、割安感が強まったことも買い気を誘った。

■東京エレクトロン <8035>  6,557円  -1,140 円 (-14.8%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 27日、東エレク <8035> が半導体製造装置で世界最大手の米アプライドマテリアルズとの経営統合を中止すると発表したことが売り材料視された。両社は13年9月に「三角合併」の手法で経営統合を目指すことで合意したが、独占禁止法関連の審査で、両社と米司法省との間に認識の違いがあり、解決のめどが立たなかったのが中止の理由。同時に発行済み株式数(自社株を除く)の8.59%にあたる1540万株(金額で1200億円)を上限に自社株買いを実施するなど、株式還元を実施する方針も示したが買い材料視されなかった。

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