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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):象印、シンフォニア、ピジョン、京阪電

■象印マホービン <7965> 1,419円  +300 (+26.8%) ストップ高    本日終値
 30日、象印 <7965> [東証2] が決算を発表。15年11月期第1四半期(14年12月-15年2月)の連結経常利益は前年同期比38.6%増の41億円に拡大して着地。四半期ベースの過去最高益(29.6億円)を4四半期ぶりに大幅に更新したことが買い材料。中国や台湾向けに炊飯ジャーやステンレスマグの販売が大きく伸びたことが寄与。円安による収益押し上げ効果や利益率の高い圧力IH炊飯ジャーの販売好調も大幅増益に貢献した。第1四半期好調に伴い、通期の同利益を従来予想の42億円→75億円に78.6%上方修正。38.7%減益予想から一転して9.5%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

■シンフォニア <6507> 213円  +12 (+6.0%)   本日終値
 シンフォニア <6507> が続急伸。日刊工業新聞が31日付で「シンフォニアテクノロジーはiPS細胞やES細胞を選別、培養加工する自動装置の開発に着手する」と報じたことが買い材料視された。報道によると「iPS細胞の培養工程で目的以外の細胞に分化してしまった細胞を自動的に識別、除去する装置の開発を進め、2017年度(18年3月期)でに研究用途として発売する」という。また、培養加工機についても17年度までに共同研究を始めたい考えで、最先端医療への貢献を期待した買いが向かった。

■ピジョン <7956> 10,110円  +320 (+3.3%)   本日終値
 30日、ピジョン <7956> が4月30日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■京阪電気鉄道 <9045> 732円  +17 (+2.4%)   本日終値
 30日、京阪電 <9045> が15年3月期の連結経常利益を従来予想の211億円→260億円に23.2%上方修正。1.7%減益予想から一転して21.2%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目。マンション販売が想定より伸びることに加え、訪日外国人客の増加などによるホテルの稼働率向上が収益を押し上げる。経費節減などによる営業費の抑制も上振れに貢献する。

■富士フイルム <4901> 4,276.5円  +63 (+1.5%)   本日終値
 30日、富士フイルム <4901> がiPS細胞を開発・製造する米CDI社を買収すると発表したことが買い材料。米子会社を通じてTOBを実施し、約3億0700万ドルで発行済み株式の全てを取得する。CDI社は良質なiPS細胞を大量に安定生産する技術に強みを持つ。現在、創薬支援や細胞治療、幹細胞バンク向けのiPS 細胞の開発・製造を行っており、すでに創薬支援向けでは心筋や神経、肝臓など12種類の高品質なiPS 細胞を安定的に提供している。CDI社の買収により、同社はiPS細胞を使った創薬支援分野に参入する。さらにCDI社のiPS細胞関連技術やノウハウを同社の高機能素材技術・エンジニアリング技術、子会社のJ・TEC <7774> [JQG]の品質マネージメントシステムと組み合わせシナジー発揮を目指す。発表を受けて、再生医療製品の開発加速や再生医療の事業領域の拡大を期待する買いが向かった。

■コマツ <6301> 2,362.5円  +14 (+0.6%)   本日終値
 30日、コマツ <6301> が消却前発行済み株式数(自社株を除く)の1.18%にあたる1116万2600株の自社株を27日付で消却したと発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■住友金属鉱山 <5713> 1,758.5円  -27.5 (-1.5%)   本日終値
 住友鉱<5713>が4日続落。朝方の買い一巡後は下げに転じ上値の重い動きが続く。LMEニッケル先物価格安が上値を抑える格好に?LMEニッケル先物価格は昨年5月(1.94万ドル/MT)をピークに下げに転じ、その後も在庫増を背景に続落基調が止まず。3月30日には1.28万ドル/MTまで下落。円安進行を受けニッケル製錬事業は好調だが、ニッケル価格は10-12月期に続き、1-3月期も一段安の水準で推移した。また、LME銅先物価格は1-2月に落ち込んだ後はやや回復傾向にあるものの、銅価格下落による収益縮小懸念もあり利益確定売りも出やすくなっているようだ。同社は2月、円安効果などを背景に今15年3月期連結経常利益予想を従来比90億円積み増し前期比48.7%増の1700億円に増額修正した。

■日特建設 <1929> 540円  +51 (+10.4%)   本日終値  東証1部 上昇率3位
 30日、麻生グループのエーエヌホールディングスが日特建 <1929> に対しTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したことが買い材料。TOB価格が前日終値を20.7%上回る590円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は4月1日から5月22日まで。買い付け予定数の上限は429万7952株。エーエヌホールディングスは同社株を26.01%保有する筆頭株主。保有比率を36.11%まで引き上げ、さらなる協力体制の構築を目指す。具体的には、海外工事事業への進出や九州地区を中心とした国内営業強化施策などの達成に向けて、麻生グループによる情報提供やアドバイス、営業支援、人材育成ノウハウの導入などで協力を受ける。同時に、15年3月期の連結最終利益を従来予想の6.5億円→11.8億円に82.6%上方修正。減益率が60.9%減→28.6%減に縮小する見通しとなったことも支援材料。

■キユーソー流通システム <9369> 1,535円  +98 (+6.8%)   本日終値  東証1部 上昇率9位
 30日、キユソ流通 <9369> が決算を発表。15年11月期第1四半期(14年12月-15年2月)の連結経常利益が前年同期比73.3%増の6.9億円に拡大して着地したことが買い材料。共同物流事業における料金見直しや業務の合理化が奏功し、採算が急改善した。原油価格の下落による燃料費の低下も大幅増益に貢献した。

■アオキスーパー <9977> 1,177円  +57 (+5.1%)   本日終値
 30日、アオキスーパ <9977> [JQ] が15年2月期の経常利益(非連結)を3.7億円→31.3億円(前々期は11.4億円)に32.4%上方修正し6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。新店、改装店の開店と競合店対策としての低価格販売や農産部門の天候不順による相場高騰の解消に加え、年末商戦も順調に推移したことが利益を押し上げた。

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