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【経済】韓国で整形手術の中国人、失敗例が年1割強のペースで増加


中国整形美容協会はこのほど、韓国で整形手術を受け、失敗した中国人女性の案件を取り上げる報告会を開いた。2014年に韓国で整形手術を受けた中国人の数は約5万6000人。整形手術に失敗するケースは、年間10~15%の速さで増えているという。京華時報が20日付で伝えた。
報告会には、韓国で整形に失敗した中国人患者8人が参加した。ある女性は「整形手術を執刀した医師は、何と歯科医だった」と告白。「この状態では、人に会うこともできない」と声をあげて泣いた。
別の女性は13年4月に友人の紹介で韓国を訪れ、手術を受けた。二重まぶたや目の下のたるみ除去のほか、義鼻の手術など計8項目。計45万人民元を支払ったものの、うち7項目で失敗したという。
女性によると、鼻はゆがんで息ができないことから、精神状態を集中させることが困難であるほか、話をしているとき、支離滅裂なことを言ってしまうこともあるという。目は麻痺しているような感覚で、女性は「こんなことになるとは夢にも思わなかった。大金を払ったのに、顔がめちゃくちゃになった」と嘆く。
同協会の張斌会長によると、協会も当局もことの深刻さを認識している。協会の代表団は昨年、韓国・ソウルを訪れ、同国の韓中医療友好協会と話し合う場を設けた。韓国側によると、同国の整形外科協会に登録している正式な整形外科医は1500人程度である一方、実際には少なくとも数万人おり、手術の腕はまちまち。中国の患者は、韓国の医療水準や医師の専門技術などをよく把握していないことも、整形手術の失敗につながっていると指摘する。
言葉が通じないことも医療事故が頻繁に起こる原因の一つ。一部通訳が一定レベルに達しておらず、医師との意思疎通がうまくできていない。手術のリスクについての文書も、読めない人が多いのが現状だ。
また仲介業者の多くが、違法で営業行為を行っていることも大きな問題だが、仲介業者の管理・監督についての法律は現在、グレーゾーンとなっている。
張会長によると、同協会は現在、韓中医療友好協会と共同で、韓国の整形外科医のレベルについて認証するプラットホームを構築することで初期合意に達した。実現すれば、中国人患者は協会のウェブサイトにアクセスし、両協会の認証を経た韓国の医師について調べることができるという。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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