市場ニュース

戻る
 

【市況】10日の香港市場概況:香港ハンセン指数は下落、カジノ関連株が安い


10日の香港市場は下落。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比226.07ポイント安(-0.94%)の23896.98ポイントと6営業日続落し、本土企業株で構成されるH株指数が168.29ポイント安(-1.44%)の11507.63ポイントと3営業日ぶりに反落した。売買代金は769億700万香港ドル(9日は764億6100万香港ドル)。

中国景気の先行き不安が重し。寄り付き直後に公表された2月の物価統計は、生産者物価指数(PPI)が前年同月比マイナス4.8%(予想はマイナス4.3%)、消費者物価指数(CPI)が同プラス1.4%(予想はプラス1.0%)とまちまちの結果だったが、PPIが予想以上に低下したことで、企業活動の低迷が意識されている。指数は小動きでスタートした後、次第に売りが優勢となった。引けにかけて下げ幅を広げている。

ハンセン指数の構成銘柄では、カジノ関連株が安い。銀河娯楽集団(27/HK)が4.7%、金沙中国(1928/HK)が3.7%ずつ値を下げた。それぞれ、約1年8カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。ドイツ銀行が最新リポートで、マカオのカジノ5銘柄に対する投資判断を軒並み引き下げたことや、シティグループも引き続きカジノ市況に慎重見通しを示したことなどが売り材料視された。

時価総額上位の本土系金融株やエネルギー株、通信・ネット株も軒並み売られている。証券当局が商業銀行に対し、証券業務を解禁する方向で検討を進めていると伝えられたことを材料に本土系銀行株は9日に急伸していたが、この日は利食い売りに押された。

鉄道関連の銘柄もさえない。取引再開した中国の鉄道車両メーカーで双璧を成す中国南車(1766/HK)と中国北車(6199/HK)がそれぞれ4.2%安、3.5%安で引けた。南車と北車は9日引け後、同日開かれた臨時株主総会で、両社の合併計画が賛成多数で可決されたと報告。朝方は好感する買いがみられたものの、材料の出尽くし感で、程なくマイナスに転じた。鉄道建設の中国鉄建(1186/HK)も1.7%安、同業の中国中鉄(390/HK)も2.3%安と下落している。

【亜州IR】

《KO》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均