市場ニュース

戻る
 

【市況】日経平均は昨年来高値を更新、ECB緩和策発表を追い風に週明けは1.9万円台目指す

◆3月第1週末の日経平均株価は前日比219円16銭高の1万8971円00銭と続急伸。4日ぶりに昨年来高値を更新し15年ぶり高値水準となった。週明けには2000年4月以来ほぼ15年ぶりの1万9000円台回復、その後、2万円台回復を目指すことに・・。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は9日、ユーロ圏諸国の国債購入など月600億ユーロ、総額1.1兆ユーロ(約146兆円)規模の量的緩和策(QE)を実施すると発表。域内の15年1.5%、16年1.9%と成長率見通しを上方修正し、17年は2.1%を目指すとしデフレリスク解消を図る。欧米株式市場がそろって上昇し、円は続落し120円を挟んでの推移となったことから、朝方から買いが先行。日経平均は後場前半に1万8979円台まで付け、下値を切り上げつつ、前場高値に迫ったところで終了・・。TOPIXも07年12月以来の高値となり、JPX日経400は3日連続で最高値を更新した。週明けの東京市場は、6日に米2月雇用統計が発表されることから、米株式・金融市場動向に沿った格好で始まる・・。
■業種別株価指数は29業種が上げ、4業種が下げた。値上がり上位は海外景気への期待感と円続落を背景とした輸出関連や金融関連、内需関連が入り混じった格好となった。値上がり率1位は精密機器3.62%の5日ぶり大幅反発、2位は市場活況が背景の証券・商品先物2.51%、3位食料品1.95%、4位不動産、5位化学・・。値下がり率1位には紙パルプ0.71%安、そして、2位非鉄金属、3位鉱業、4位海運と資源・商品市況関連が続いた。
◆「東京ディズニーランド&ディズニーシー」のOLC <4661> が大幅高で8連騰して連日で過去最高値を更新。上場来高値圏を飛翔中!2月5日の直近安値2万7050円から3万5730円と出来高を増やしつつ一本調子の上げとなってきた。買いの回転が効き始めた格好で、売買代金は602億円となり、1位トヨタ <7203> の704.8億円、2位三菱UFJ <8306> 652.7億円に次ぐ3位となった。「値動きの大きい新興市場のネット関連株や東証1部の低位材料株に集まっていた個人資金が足もと同社株にシフトする動きが顕在化」との指摘もあった。あとは、全般相場と同様にたどっていくと見るが、さてどうか?●セブン&アイ <3382> は188円高の4674円を付け2月27日の昨年来高値を更新、06年4月以来ほぼ9年ぶり高値水準に上げてきた。6日付日経新聞朝刊が、ユニーGHD <8270> とファミリーM <8028> との経営統合を報道したことが同社株をプッシュした格好だ。報道ではユニーはサークルKサンクスを傘下に持ち、統合によってコンビニエンスストア店舗数がセブンアイと肩を並べることになるという。しかし、経営効率、商品等開発力、店舗当り売上高や収益力・・といずれもセブンが圧倒しており、その距離は広がるばかり。やはり、後者は出遅れ感で買う格好か。セブン&アイの展開力はOLCとともに株価先高期待感を呼ぶものがあるといえよう。●新生後高値更新が続く三越伊勢丹 <3099> やなめらかボールペン「JETSTREAM」で稼ぐ菱鉛筆 <7976> 、そして、「マッサン」人気も後押しするサントリBF <2587> ・・の先行き相場に期待したい。
(執筆者:熱田和雄 ストック・データバンク)

株探からのお知らせ

    日経平均