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【市況】日経平均は5日連続で昨年来高値更新、円伸び悩み景気・企業業績回復期待の買い

◆日経平均株価は前日比136円56銭高の1万8603円48銭と5日続伸かつ5日連続で昨年来高値を更新した。23日米国市場では住宅指標の悪化や24-25日イエレンFRB議長の議会証言を控え様子見気分も強く前日の過去最高値から反落(NADAQ指数は9連騰し連日で最高値更新)した。東京市場では円が反発始動となったことから利益確定売りなどが先行するなどもみ合う展開となっていた。しかし、円が伸び悩むとともに景気回復・企業業績改善期待に株価指数先物買いが広がり上げに転じ、さらに上値を追う格好で高値引けとなった。JPX日経400は12日連騰!騰落レシオは139.5とこの日小反落も、前日には140.0%と昨年12月上旬以来の高水準となるなど過熱圏を示唆する120%を5日連続で超えた。
■業種別株価指数は値上がり22、値下がり11と7日連続で値上がりが勝ち越しだが、その内6日間は20超えと買い意欲が高かったことを示す。値上がり率1位ガラス・土石2.36%、2位鉄鋼1.20、3位通信1.16、4位石油・石炭1.02、5位非鉄0.92%・・と素材・市況関連が3業種。一方、値下がりは、鉱業1.61%の大幅続落、NY原油先物50ドル割れの続急落が嫌気された。2位ゴム製品1.16%、3位以下には倉庫・運輸、紙パルプ、食料品、6位銀行を挟み水産・農林業、ガス・電気、建設と内需関連が続いた。欧米市場比で出遅れ気味だった東京市場だが、3月期決算企業の第3四半期決算発表も一巡。3月期末を見据えた相場は始まっている!?
◆そんななか、JR東海 <9022> が10日ぶりに反落。9日1万9475円終値から前日付けた権利落ち修正後最高値2万3165円まで18.9%、2175円高と大幅連騰だったことから利益確定売りが出ても当然ではある。1年前比では2.2倍化・・。この日、同社社長は12年後の27年の東洋ー名古屋間の開通を目指すリニア中央新幹線建設工事を巡り、山梨県庁を訪れ今月就任した後藤知事に建設計画への協力を要請した。リニア関連株はまだ休眠時間帯だが、●大成建 <1801> は前日に昨年来高値を更新し、鹿島 <1812> は前日に昨年9月高値にあと10円、JR東海依存度が高い東鉄工 <1835> は1月27日に2884円と昨年来高値を付けた。その後、ひと息入れ、この日は71円高の2767円と続伸。13週線沿いの上昇基調にあり、引き続き、中期ウォッチング銘柄として注目していくべきか。
■日水 <1332> が小幅に変わらずを挟み5日続伸。5日発表の15年4-12月期(3Q累計)経常利益は前年同期比84.5%増の207.8億円と通期計画200億円を超過達成したことが見直し買いを誘っているもよう。1月に11月高値427円に対する二番天井を付けた後は利益確定売りに失速した後、中期相場を示唆する26週移動平均線に下支えされ上値をうかがう格好となっているもの。内需関連の地味系銘柄だ。が、139円に沈んだ12年11月安値を基点とした26週線(その下には52週)沿いの上昇基調にある。今期経常利益は前期比62%増の200億円と前期の2.2倍反動大幅増加から一気に06年3月期に記録した過去最高益160億円を塗り替えることに!?海外不採算事業から撤退し収益が大幅改善。
(執筆者:熱田和雄 ストック・データバンク)

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