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【市況】3QGDPは市場予想下回るも3四半期ぶりプラス成長、海外高もあり日経平均1.8万円台回復

◆日経平均株価は前週末比91円41銭高の1万8004円77銭と反発し、07年7月以来7年7ヵ月ぶりに1万8000円台を回復した。TOPIXは08年1月以来の高値で終了した。前週末の欧米株高を受け投資家心理が改善し、この日取引開始前に内閣府が発表した昨年10-12月期の日本GDP速報値が前期比年率2.2%増と3四半期ぶりにプラス成長した。市場予想3.7%増を下回り、7-9月期予想は2.3%減に0.6ポイント下方修正されたが、後場には何度も1万8000円割れ場面があったものの、一時は1万8074円26銭まで上昇し昨年12月8日に付けた昨年高値を更新した。13日の米国市場は2月消費者マインド指数が予想外に低下したものの、NY原油高に加え、欧州株が経済指標改善を背景に続伸したことからSP500種は昨年12月29日の過去最高値を更新し、NYダウは昨年12月29日以来の1万8000ドル台回復・・。
■業種別株価指数は24業種が上げ9業種が下げた。値上がり率上位となったのは直近で上昇基調が続く金融・不動産とエネルギー・資源関連セクターだった。値上がりトップは銀行で2.84%高と8連騰、2位はNY原油続伸が追い風となった鉱業2.73%の続騰、3位保険2.38%5連騰、4位卸売続伸、5位証券・商品先物1.91%の6日続伸、6位非鉄金属、7位その他金融8連騰を挟み8位石油・石炭1.57%高・・と金融・資源関連が並んだ。一方、下げたのは1位その他製造0.90%安と9位ガラス土石0.02%の輸出関連2業種を挟み、2位医薬品0.64%、3位繊維製品、水産・農林業、食料品、空運、ガス・電気、8位化学0.04%の続落・・と内需関連7業種。
◆介護医療用装着型ロボットを手掛けるサイバダイン <7779> [東証M]が反落し、一時、昨年12月24日以来の安値を付ける場面があった。13日発表の14年4-12月期連結決算で最終損益が7.18億円の赤字となり、赤字額が前年同期の4.5億円から拡大したことが短期資金の売りを誘ったようだ。売上高は子会社の本格稼働、新製品投入により前年同期比29%増の3.49億円に伸びたが、先行投資負担増が響いた。デイトレ感覚の目先資金が闖入する同社株だから目先の動きは無視し、株価トレンドが上向きにあるかがポイントとなる。とはいえ、昨年8月の(株式分割落ち修正後)最高値3930円以降、上値が切り下がる展開となっていることが悩ましい。この日2792円前後にある200日移動平均線や昨年12月安値2377円が下値ポイント価格となる?ここから短期資金は如何に動くか?ウォッチングしていこう。発表された3Q決算は、装着型ロボット「HAL」を使った歩行訓練のトレーニングなどを実施する国内子会社3社が本格的稼働したうえドイツで脊髄損傷等の歩行不自由な患者のリハビリ向け「HAL」が伸びたものの、欧米事業拡大、国内製造拠点建設に向けた資金調達関連など一時的な費用が膨らんだ・・ことが主因。短期資金の入りやすい銘柄であり、乱高下はよくあること。足元のトレンドは下向きだが、同社の「志」を応援する長期の「買い」の投資家は買い場を探すためゆっくりと相場の流れをウォッチングしていこう。
●セーレン <3569> が昨年来高値を更新し、07年8月以来の高値1031円を付けた、5日取引終了後に、15年3月期連結売上高予想を従来予想から20億増額し前期比6.1%増の1040億円に経常利益は6億円増額し13.9%増の73億円、1株利益66.5円→77.4円と増額修正したことが引き続き材料視されたもの。主力のカーシート材が米国・中国で自動車販売台数が増加していることが追い風となったうえ電磁波シールド材、高性能導電糸も伸びた。09年2月安値371円から11年11月まで底練りした後、再度、中長期線上の上昇基調にあり引き続き「押し目買い」で臨みたい。

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