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【材料】本日の注目個別銘柄:日立造船、シロキ工業、スマイマークなど


<5002> 昭和シェル 1302 +282
買い気配から急伸。出光興産<5019>が同社の買収に向けて交渉に入ったと報じられている。来年度前半をメドにTOBを実施、子会社化を目指すとしている。先週末の時価総額約3800億円に対して、2-3割のプレミアムをつけた5000億円規模が買収総額になるもようとされている。買収プレミアムを期待する動きが先行へ。東燃ゼネラル<5012>やコスモ石油<5007>など他の石油株にも再編期待が波及の格好。業種別では石油株が上昇率トップに。

<7004> 日立造船 748 +73
買い優勢。次世代二次電池として期待される「亜鉛空気電池」の円筒型二次電池を開発したと報じられている。2016年度末までに製品化の計画。エネルギー容量はリチウムイオン二次電池の約5倍となるもよう。引き続き、二次電池関連の材料には関心が高まりやすい状況にあり、短期資金の物色の矛先が向かってきている。

<4519> 中外製薬 3010 -140
さえない。ロシュの発表した試験結果がマイナス材料視されている。ロシュは先週末に6%程度の株価下落となっている。大和では、乳がん治療剤カドサイラの有用性を検証したMARIANNE試験で、既存薬に対する優越性を示せなかったことはネガティブサプライズと指摘しているようだ。

<7243> シロキ工業 300 +47
急伸。アイシン精機<7259>と経営統合で基本合意と発表、トヨタグループにおける部品事業再編の一環となる。アイシン精機が株式交換で16年4月に同社を完全子会社化、同社にはドアフレームなど外装・機能部品を集約するようだ。株式交換比率は決定していないものの、買収プレミアムを期待する動きが先行する格好に。

<9204> スマイマーク 319 -63
急落で下落率トップ。売買契約解除に伴う違約金問題で、エアバスが訴訟準備の開始を通知したと発表している。違約金の減額交渉は長期化している状況であったが、全日空や日本航空との共同運航に伴い、交渉での優位性が高まっていくとの期待感も足元で高まってきていた。過度に楽観的な見方が優勢となっていた反動が強まる形にも。

<6457> グローリー 3160 +207
買い優勢。野村では投資判断を新規に「バイ」、目標株価を3700円としている。国内金融市場においては04年新札発行特需時に設置された機器の更新需要顕在化、国内流通・交通市場におけるレジつり銭機の販売拡大、海外市場における増収などを背景に、17.3期まで収益成長が続いていくとの評価。今期に続いて、来期も2割近い営業増益を予想としているようだ。

<9726> KNTCT 152 -12
急落。先週末に業績予想の下方修正を発表。12月期通期営業利益は43億円から26億円に、最終損益は19億円の黒字から17億円の赤字に下方修正している。事業構造改革に時間を要しているほか、自然災害やエボラ出血熱の影響による主力商品の低調推移が背景に。また、特別損失としてのれんの減損を計上するようだ。第3四半期までの状況から、それほど業績下振れは織り込まれていなかったと見られる。

<4755> 楽天 1726 +58
しっかり。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、コンビクション・リストに新規採用としている。目標株価は1300円から2100円に引き上げへ。EC、ネット広告の成長性を再点検、EC成長と共に利益成長が予想できる同社をトップピックとしているもよう。一方、広告に関しては濃淡と指摘している。

<9551> メタウォーター 2295 +55
しっかり。先週末に東証1部に新規上場、公募価格2400円を6%下回る初値2256円をつけ、その後も伸び悩む状況となっていたが、本日は一時公開価格を上回る推移にも。公開規模の大きさがネックとなったものの、世界的に水ビジネスに対する関心が高まっていること、バリュエーション面での割安感などから、目先の売り一巡感から押し目買いの動きも強まる状況へ。

<6981> 村田製 12990 +90
堅調。今期営業利益は前期比約5割増の1900億円前後になる見通しと報じられている。従来予想を約200億円上回り、14年ぶりの最高益更新となるようだ。スマホ向け電子部品が想定以上の伸びとなっている。好決算期待の高い銘柄であり、サプライズは限定的であるものの、市場予想1800億円レベルも上回る水準であり、一段と評価を高める動きなどもあるようだ。
《FA》

 提供:フィスコ

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