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【市況】水素など国策テーマでの個人の売買が活発か/オープニングコメント


 22日の東京市場はこう着感の強い相場展開のなか、テーマ株物色など個人主体の売買が活発化しそうだ。19日の米国市場は、原油相場の上昇を受けたエネルギー関連株がけん引する形で上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円高の17700円だった。

 ただし、米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)のイベントが通過し、週末のオプションや先物の12限月の清算日が重なるいわゆる「クアドルプル・ウィッチング」が通過したことにより、機関投資家の多くはクリスマス休暇に入るとみられ、全体の商いは膨らみづらくなるだろう。米株市場の上昇を背景に小じっかりのスタートとなろうが、海外勢の動向を見極める必要がある。

 一方、今週は24日に特別国会が召集され、安倍総裁が首相に指名される見込み。第3次安倍内閣が発足する見通しであり、改めて安倍長期安定政権への期待感が高まる可能性がある。政策関連などへの物色が強まりやすいほか、個人主体による年末ラリーからの掉尾の一振(とうびのいっしん)を意識した物色意欲も高まりそうである。

 JX日鉱日石エネルギー(JX<5020>)は燃料電池車(FCV)の燃料となる水素を全国に供給する体制を整えると報じられている。国が設置の増加方針を出している水素ステーション関連の銘柄へは、国策に売りなし、といった物色になりそうだ。

 そのほか、年内最終受け渡しは25日となる。今年から始まったNISA(少額投資非課税制度)、株主優待で生活する桐谷さんの効果もあり、今年分の非課税枠を少しでも使っておきたいと考える投資家の中には、優待品+配当利回りで利益を狙う人も多いだろう。3日間限定で、12月権利確定企業の優待・配当狙いなどもありそうだ。
《TN》

 提供:フィスコ

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