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【特集】<話題の焦点>=深刻化するバター不足、代替製品に関心集まる

 パンやケーキ作りなどに欠かせないバターの品不足が続いている。

 酪農家の相次ぐ離農に加えて夏場の気温上昇により、バターの原料となる生乳の生産量が減少しているためだ。

 乳業メーカーの多くは利益率の高い生クリームの生産を優先していることもバターの品不足に拍車をかけており、クリスマスケーキ向けに需要が高まるなかで、深刻さが増している。

 日本乳業協会など3団体はスーパーマーケットなど店頭で品薄状態にある家庭用のバターの生産量を12月から前月比で3割以上増やすことを農林水産省に報告しているが、中長期な品不足傾向は続くと見られることから、バター代替製品への関心が高まっている。

 バターの代替品では、乳業メーカー各社が風味と味わいをバターに近づけた製品を投入している。キリンホールディングス<2503>傘下の小岩井乳業は発酵バターを混ぜ合わせることでバターのような風味を実現した「小岩井マーガリン」を発売。明治ホールディングス<2269>系の明治乳業も植物性油脂にバターを配合し、コクのある風味に仕上げた「コンパウンドマーガリン」を手掛ける。

 また、雪印メグミルク<2270>は、香料や粉乳、食塩を調合することで、「バターらしさ」を追求したマーガリン「まるでバターのような」を発売している。また、クックパッド<2193>は、バターなしでも簡単においしく作れるレシピを紹介しており、主婦層から人気を集めている。

◆バター代替品の関連銘柄

クックパッド<2193> バターなしで作れるレシピ
明治HD<2269>   「コンパウンドマーガリン」
雪印メグ<2270>   「まるでバターのような」
キリンHD<2503>  バターのような風味「小岩井マーガリン」


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

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