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【材料】本日の注目個別銘柄:熊谷組、アイロムHD、アルバックなど


<4901> 富士フイルム 4007.5 +170
.5買い先行。前日の大引け前に中期経営計画を発表、自社株買いの実施など3年間で2000億円強を株主に配分するといった、株主還元強化の方針を好感する動きが続いている。加えて、アビガンが来年1月にも国際的なエボラ治療薬に承認の可能性と伝わっていることも、追加の買い材料につながっている。医薬品事業における位置づけの高まりなども想定される展開のようだ。なお、中期計画の数値目標に関しては、現実的といった評価となっているもよう。

<8830> 住友不動産 4460.5 +233
.5強い動きが目立つ。三菱地所<8802>なども上昇率上位にランクイン、不動産セクターは業種別上昇率のトップになっている。来年9月の消費増税再引き上げ延期の可能性が高くなっていることで、先行きの不動産市況の落ち込み懸念が後退する格好になっているようだ。消費増税の延期に伴って、メリットを受ける銘柄やセクターの選別物色の動きも活発化する形に。

<2372> アイロムHD 1945 +400
ストップ高。iPS細胞を効率的に生産できるウイルス素材を来年夏メドに発売すると報じられている。臨床用iPS細胞作製技術の大日本住友薬<4506>への特許実施許諾契約、京都大学iPS細胞研究所との創薬研究用疾患標的細胞への分化誘導法研究に関する共同研究契約締結など、足元ではポジティブな好材料が相次いでいたが、iPS細胞関連銘柄としての先行き期待が一段と高まる状況になってきている。

<1861> 熊谷組 364 -28
軟調。前日に上半期の決算を発表、営業利益は54.1億円で前年同期比3.3倍となり、通期予想は従来の75億円から92億円に上方修正している。第1四半期決算時に続く上方修正の格好に。売上高の順調な増加、売上総利益率の改善などが業績上振れの背景。ただ、建設株は全般的に業績の上振れは織り込まれており、同社に関しても出尽くし感が先行する展開になっているようだ。なお、特別損失の計上などで通期の最終利益は据え置いている。

<9076> セイノーHD 1056 +119
大幅高。前日に上半期決算を発表、同時に発表している自社株買いの実施が好材料視されている。発行済み株式数の3.02%に当たる600万株を上限としており、取得期間は11月17日から来年の2月27日までとしている。当面の需給改善期待が高まる状況に。また、野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も1100円から1200円に引き上げている。業績悪化リスクの後退に加えて、継続的な自社株買いの実施期待なども評価としている。

<6728> アルバック 1506 +122
上げ目立つ。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は前年同期比41%減の20.3億円となっている。減益決算ではあるが、会社側では、売上・受注は計画線、利益は計画を上回ったとしているようだ。また、市場予想なども上振れる格好になっている。今期の大幅減益見通しを受けて株価は急落、その後の戻りも鈍い状況が続いていたが、収益の底打ち傾向を受けて買い戻しの動きなども強まる方向に。

<4118> カネカ 601 -43
下げ目立つ。前日に発表の決算内容を嫌気。上半期営業利益は94.8億円で前年同期比16.5%減益、従来予想の120億円を下回った。通期予想は300億円で前期比20.9%増益を据置へ。食品、エレクトロニクス、化成品などが不調であったもよう。上半期の市場コンセンサスは110億円程度であったと見られる。野村では、エレクトロニクス、食品に改善が見えないとして、投資判断を「ニュートラル」から「リデュース」に格下げしている。

<3397> トリドール 1406 -90
軟調。公募増資の実施を発表しており、希薄化懸念や需給懸念が強まる状況になっている。320万株の公募増資、235万株の売出、60万株のオーバーアロットメントによる売出を実施する。トータルの株式数は、現在の発行済み株式数の15.6%に当たる。既存店好調など評価で株価パフォーマンスが良好であっただけに、利食い売りのきっかけにもなっているようだ。なお、年間配当金の9円から10円引き上げも発表している。

<7600> 日MDM 591 +30
賑わう。脊椎固定器具新製品「IBIS スパイナル システム」の販売開始を前日に発表している。日本人の脊椎の大きさに合わせた形状になっており、様々な胸腰椎疾患症例に対応可能なシステムになっているもよう。新製品販売に対する株価の反応が強い銘柄であり、短期資金の流入で、本日も朝方から動意づく展開となっている。
《FA》

 提供:フィスコ

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