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【市況】23日の香港市場概況:ハンセン指数は下落、好悪材料が入り混じり方向感に欠ける


23日香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比70.79ポイント安(-0.30%)の23333.18ポイントと5日ぶりに反落する半面、本土企業株で構成されるH株指数は11.97ポイント高(+0.11%)の10438.86ポイントと小幅ながら続伸した。売買代金は505億6500万香港ドルに細っている(22日は615億1300万香港ドル)。

好悪材料が入り混じるなか、方向感を欠く展開。昨夜の米株安や香港・民主派デモの先行き不透明感は重しだが、中国景況感の改善はプラス。取引時間中に公表された10月のHSBC中国製造業PMI(速報値)は50.4となり、予想と前月(ともに50.2)を上回って改善している。

ハンセン指数の構成銘柄では、通信株の下げが目立つ。中国聯通(762/HK)が3.5%安、中国移動(941/HK)が3.2%安で引けた。中国聯通は23日引け後に、第3四半期業績を発表し、1~9月期で26%増益になっている。原油相場安を嫌気し、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)も1.6%下落している。

エコ発電の関連銘柄も売られた。太陽光発電用ポリシリコンの保利協シン能源HD(3800/HK)が2.6%安、ビル一体型ソーラー発電装置(BIPV)施工大手の中国興業太陽能技術HD(750/HK)が1.9%安、風力発電用ギア大手の中国高速伝動設備集団(中国高伝:658/HK)が2.7%安、風力発電で中国最大手の龍源電力集団(916/HK)が2.2%安と値を下げている。本日閉幕する共産党第18期中央委員会第4回全体会議(四中全会)で、環境保護がテーマとして話し合われるとの観測が流れる中、これら銘柄群は直近で上昇基調にあった。

半面、インフラ関連は上昇。鉄道インフラ建設の中国中鉄(390/HK)が2.3%、同業の中国鉄建(1186/HK)が1.3%、交通インフラ整備の中国交通建設(1800/HK)が1.1%ずつ上昇した。中国国家発展改革委員会(発改委)が22日、大型インフラプロジェクト8件を一斉に認可したことが手がかりになっている。新規8件のうち3件は鉄道プロジェクト、5件は空港プロジェクト。投資規模は、鉄道プロジェクトが1445億人民元、空港プロジェクトが55億人民元に上る。

鉄道車両メーカー2社もしっかり。中国南車(1766/HK)が1.5%高、中国北車(6199/HK)が3.2%高と買いが継続した。南車は約3年半ぶりの高値、北車は上場来の高値を連日で切り上げている。内外で大型受注が相次いだことなどが引き続き支援材料になっている。

《KO》

 提供:フィスコ

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