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【材料】本日の注目個別銘柄:新日本科学、特殊陶、堺化学など


<9984> ソフトバンク 8657 +292
買い優勢。前日にアリババが、株式の公開価格の仮条件を1株当たり60-66ドルから66-68ドルに引き上げている。投資家からの旺盛な需要が背景となっているもよう。仮条件を基にした時価総額は最大で1676億ドルにまで達することになり、アリババ株の約3分の1を保有する同社には、含み益の一段の拡大が期待される状況に。なお、前日の米国市場では、アリババ購入に伴う換金売りの圧力が強まっており、同社にもこうした流れが波及する格好か、高寄り後はやや伸び悩む動きになっている。

メガバンク 総じて売りが先行。巨大銀行の資本規制が一段と強化、自己資本の最低比率を現行の2倍近い16-20%に引き上げ、日本のメガバンクも10兆円規模の新規調達が必要になる可能性があるとされている。今後のファイナンスリスクに対する警戒感なども先行する格好と見られる。シティでは、シニア債や預金保険対象外のNCDだけで規制資本での不足分を補完できるため、負債調達による財務負担はないと指摘している。モルガン・スタンレー(MS)でも、市場の想定どおりであり、不透明感の払拭は進むとしているようだ。

<2395> 新日本科学 1008 +150
ストップ高。世界で初めてiPS細胞を使った患者への移植が実施されたことを受けて、同社などiPS関連銘柄が人気化する状況となっている。同社は京都大学iPS細胞研究所や理化学研究所とiPS細胞の共同研究を行っており、今後の市場拡大に向けての期待感などが高まる格好に。

<2379> ディップ 5110 +615
大幅高。先週末に業績予想の上方修正を発表、評価材料につながっている。上半期営業利益は従来予想の7.5億円から17.7億円にまで増額修正、今期2度目の上方修正となっている。第1四半期の実績から上振れ期待は高かったが、修正幅は想定以上といった見方にも。求人需要の高まりが業績上振れの背景に。また、上半期末の配当金は従来予想のゼロから26円に引き上げている。

<2678> アスクル 2499 +92
しっかり。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は3.8億円で前年同期比4.7%増益となっている。上半期計画20億円、同36.3%増益と比較すると、進捗率は低水準にとどまっているが、短期的なアク抜け感などにもつながる状況のようだ。JPモルガン(JPM)では、足元でのBtoB事業の成長回復や、LOHACO事業の年末に向けたモメンタム再加速への期待により、株価は短期的にリバウンドする可能性があると指摘している。

<3436> SUMCO 1114 +48
続伸、昨年7月以来の1100円台を回復している。引き続き、信用取組状況の改善に伴って需給妙味の高まる展開になっている。また、8月のシリコンウエハーの出荷状況なども好材料視される状況に。世界出荷量は前年同月比14%増、前月比5%増、うち、300mmの出荷量は前年同月比約20%増、前月比5%強の増加になっているもよう。業績の先行き期待などにもつながる形へ。

<4078> 堺化学 377 +17
商い伴い人気化。0.4倍台のPBR水準に関心が集まる展開となっているようだ。一部の証券紙が注目銘柄として取り上げており、水準訂正を狙った動きにつながる格好へ。同社は、スマホ、タブレット端末、カーナビなどに大量使用される積層セラミックコンデンサーの主要原料であるチタン酸バリウムで世界的に高シェアを持っており、普及率の上昇や高機能化が足元で強い追い風になっているとされている。

<6293> 日精樹脂 849 +30
続伸。先週末に岩井コスモが投資判断を新規に「A」としており、引き続き買い材料視されているようだ。岩井コスモでは目標株価を950円と設定、自動車向けの出荷好調で上方修正の可能性が高いとみている。また、腕時計型の通信端末機が発表されているが、この端末に使用される充電用コネクタの成形用に、同社の射出成形機が採用されたもようとも指摘。

<5334> 特殊陶 3035 -95
さえない。先週末に8月の月次動向が発表されているもよう。前年同月比では6%減、前月比では5%減となっている。とりわけ、収益貢献度の高いプラグ、センサなどの自動車関連はともに前月比で減少しており、モルガン・スタンレー(MS)では9月以降の動向に不透明感としている。センサは前年同月比で2ケタ減、中国市場の減速が背景のようだ。
《FA》

 提供:フィスコ

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