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【特集】ダイナック Research Memo(11):株主還元として安定配当と優待制度を実施


■成長戦略と株主還元策

(3)株主還元

ダイナック<2675>の配当政策は安定配当を基本としている。2012年12月期と2013年12月期は年10円配(中間配5円)を実施し、2014年12月期も年10円配(中間配5円)を継続する見通しである。また、株主優待制度も設けており、毎年6月30日及び12月31日現在の株主に対して、所有株式数に応じて食事券または米(コシヒカリ)を贈呈している。

一方、課題は株式市場における流動性の確保であろう。同社は店舗ブランドと企業ブランド(企業名)の乖離が大きい。サントリーグループのフラッグシップブランドを冠した「響」の知名度に比べ、企業名「ダイナック」の知名度はやや劣るものと言える。加えて、利益が2007年9月期(経常利益1,354百万円)の水準に届いていないのも、低い流動性の一因と推測される。

これら課題への対応策として、2015年12年期を最終年度とする中期経営計画では、経常利益の目標を1,600百万円に掲げるなど、中期経営計画期間中にリーマンショック前の水準を越える計画である。また、ブランド名と企業名の乖離に関しては店舗数の増加による業績の拡大に加え「倶楽部ダイナック」をはじめとした常連客づくりと顧客の囲い込みにより、株式の流動性は徐々に向上してくるものと思われる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 馬目 俊一郎)

《FA》

 提供:フィスコ

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