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【市況】物色はやや仕手系色の強い低位の社会インフラ関連/ランチタイムコメント


 日経平均は反落。81.07円安の15453.75円(出来高概算10億3000万株)で前場の取引を終えた。27日の米国市場がまちまちだったほか、シカゴ先物が大阪比40円安、円相場は1ドル104円台を下回る中、利益確定の売りが先行している。
 寄り付き後はこう着感の強い相場展開が続く中、円相場がじりじりと円高に振れていることから、輸出関連などに利食いが強まる格好に。買いが先行していたソフトバンク<9984>なども下げに転じ、日経平均は一時15423.90円まで下げ幅を広げている。もっとも、25日線が同水準に位置しており、これが支持線として意識される。
 また、主力処が利食いをみせる半面、ロボット関連やリニア工事関連、センサ関連などの材料株の一角には、短期筋の値幅取り狙いの資金が集中している。セクターでは、パルプ紙、石油石炭、空運、その他金融などが小じっかり。一方で、不動産、電力ガス、鉄鋼、ゴム製品、食料品、輸送用機器などが冴えない。
 東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1100を超えており、6割を占めている。ソフトバンク<9984>やファナック<6954>、ファーストリテ<9983>など指数インパクトの大きい値がさの一角がマイナス圏で推移しているため、日経平均の反転は期待しづらいところ。一方で、25日線割れを仕掛けてくる向きもなさそうであり、引き続きこう着感の強い展開が続こう。
 そのため、物色については個人主体による材料株に集中しやすいだろう。引き続きテーマ性のある銘柄となろうが、値がさ株での値幅取りから、やや仕手系色の強い低位材料株での値幅取りに移って来ているように感じられる。来週の内閣改造を控え、社会インフラ関連が中心か。(村瀬智一)
《FA》

 提供:フィスコ

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