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【市況】21日の中国本土市場概況:続落、PMI低下やIPO集中による流動性低下を警戒


21日の中国本土市場は続落。上海総合指数は前日比9.75ポイント安(-0.44%)の2230.46、深セン成分指数は同12.36ポイント安(-0.15%)の8010.71で取引を終えた。

上海総合指数は終日軟調に推移し、一時は下落率が1%を超えた。証券当局が先ごろ上場を認可した11社のうち、10社が来週に公募を行うと報じられた。新規株式公開(IPO)銘柄に短期資金が向かい、市場の流動性が低下すると警戒された。また、朝方発表されたHSBCの8月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が前月から低下し、市場予想を下回ったことも警戒材料。ただ、景気回復の遅れで政府が一段の政策対応を行うとの見方もあり、売り一巡後には下げ幅を縮めた。

セクター別では、石油や金融など大型株が総じて軟調に推移。また、セメント株の下げも目立ち、金隅股フン(601992/CH)、華新水泥(600801/CH)などが大きく値を落とした。夏場の閑散期に入り、一部地域でセメント需要が鈍っていると伝わった。業界大手の海螺水泥(600585/CH)では、7月初めから現在までに出荷価格を3回引き下げたという。

半面、北京旅遊(000802/CH)など旅行セクターが堅調。中国国務院(内閣に相当)は21日、観光業の改革と発展を促すための指針を発表。海外観光客に対する税金還付制度やトランジットビザ制度の改善を進める方針を示した。このほか、条件を満たした旅行関連会社の株式上場を支援する考えも明らかにした。

《KO》

 提供:フィスコ

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