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【市況】9日の中国本土市場概況:大幅反落、物価統計を受けて景気の先行きに慎重な見方も


9日の中国本土市場は大幅反落。上海総合指数は前日比25.41ポイント安(-1.23%)の2038.61と3営業日ぶりに反落した。深セン成分指数は同165.62ポイント安(-2.25%)の7192.71で取引を終えた。

上海総合指数は終日軟調な値動きとなり、終値で先月27日以来、1週間半ぶりの安値を付けた。朝方発表された6月の物価統計が市場予想よりもやや弱い数字となったことで、一部では景気の先行きに慎重な見方も浮上。翌10日から来週にかけて主要経済指標の発表が相次ぐことから、手控えムードが強まった。後場に入ると、ベンチャー企業向け株式市場「創業板」が下げ足を加速させたことが投資家心理に影響し、上海総合も一段安の展開となった。

中国の国家統計局が9日発表した6月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.3%の上昇となり、市場予想(+2.4%)をやや下回った。また、生産者物価指数(PPI)は同1.1%低下と、こちらも市場予想(-1.0%)に比べてやや大きな下げとなった。前月実績との比較ではいずれも改善傾向を示したものの、景気回復のペースは市場の想定よりも遅いものとなる可能性が示された。

セクター別では、銀行や石油など大型株が引き続き売られ、相場の重しとなった。石炭株も価格下落報道を受けて総じて軟調だった。このほか、鉄道関連が下落。中国政府が8日、「鉄道発展基金」の立ち上げを発表したことで朝方は買われたものの、後場には利益確定売りに押された。一方、前日に続き衛星関連が大きく値を上げた。

《KO》

 提供:フィスコ

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