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【市況】28日の中国本土市場概況:上海市場は4日続落、外部環境の悪化で2000の大台割れ寸前


28日の中国本土市場は続落。上海総合指数は前営業日比33.03ポイント安(-1.62%)の2003.49、深セン成分指数は同83.19ポイント安(-1.14%)の7240.46で取引を終えた。上海市場は売りが先行した後も下げ幅を拡大させ、2000の手前で下げ止まった。

ウクライナ情勢の緊迫化など外部環境の悪化がリスク回避姿勢を強めた。中国国内では、新規株式公開(IPO)の早期再開観測が需給懸念を高めた。証券当局は25日の大引け後、4月30日に発行審査委員会工作会議を開催し、4社のIPOを審査すると発表。また、IPOが早ければ5月末に再開するとも報じられた。このほか、住宅の値下げ販売が一段と加速するとの観測や、5月連休前に流動性がひっ迫しやすいことも圧迫材料となった。

一方、上海市場は2000の大台を意識する展開。また、環境や銀行セクターも下げ渋る動きを示した。環境重視との政府姿勢が買い材料となったほか、銀行業界の堅調な決算が好材料視された。週末に発表された中国建設銀行(601939/CH)、中国農業銀行(601288/CH)の1-3月期決算はともに2ケタ増益で着地した。

セクター別では、通信などハイテク関連が急落。米国のハイテク株が売られていることが警戒された。また、航空セクターも大幅安。人民元安の進行を受け、米ドル建て負債比率の高い同業界にとって不利だ。このほか、不動産や機械関連も安い。住宅の値下げ販売が一段と加速するとの見通しが嫌気された。

《KO》

 提供:フィスコ

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