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【市況】20日の中国本土市場概況:反落、足元の過熱感やさえない経済指標などで売り優勢


20日の中国本土市場は反落。上海総合指数は前日比3.77ポイント安(-0.18%)の2138.78、深セン成分指数は同111.82ポイント安(-1.41%)の7842.12で取引を終えた。上海市場はプラス圏で推移した後は終盤にマイナス圏に転落した。

最近の上昇で足元の過熱感が強まったほか、さえない経済指標が成長鈍化懸念を強めた。HSBCは今日20日、2月の中国製造業購買担当者指数(PMI、速報値)が前月の49.5から48.3に低下したと発表。これは市場予想の49.5を下回ったほか、7カ月ぶりの低水準を記録した。また、ウエートの高い不動産や銀行セクターの下落も指数の足かせ。住宅市場の低迷が続いていることや、銀行の流動性カバレッジ比率を今年から段階的に引き上げるとの政府方針が圧迫材料となった。

一方、保険会社の株式投資比率を最大3割まで引き上げるとの政府方針が朝方の買いにつながったもよう。また、国営企業の改革開始も石油・ガスや石炭など資源セクターの支援材料。中国石油化工(シノペック)は昨日19日、販売部門の再編や民間資本の導入案を発表した。後場に入ってから広東省の国有企業を物色する動きが活発になった。同省の国有企業改革案が近日中に発表されるとの報道が好感されたもようだ。

なお、中国人民銀行(中央銀行)は20日、今週18日に続き、売りオペを継続した。市場からの吸収額(20日)は600億元(約1兆200億円)に上ったが、短期金利は下落した。

《KO》

 提供:フィスコ

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