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【材料】テクノスジャパン---3Q決算は想定通りの着地、引き続きビッグデータ関連の基盤確立に注力へ


経営課題解決にむけたITコンサルティングを得意とするテクノスジャパン<3666>は30日、第3四半期累計(2013年4-12月期)の決算を発表した。連結業績は、売上高が31.14億円、営業利益が3.07億円、経常利益が3.17億円、純利益が1.99億円と、今期を初年度とする中期経営計画にほぼ沿った形での着地となった。

ITサービス業界の競争激化が続くなか、第3四半期においても同社の高い収益性は引き続き際立っている。2012年度の情報処理サービス業平均の売上高経常利益率が2.8%であるのに対して、同社は第3四半期末時点で同9.9%となっている。また、創業以来一貫して有利子負債ゼロを維持するなど、磐石な財務も健在だ。期末に向けて、引き続き中期経営計画に沿って、成長分野への積極的な資源投下と既存事業でのさらなる収益力強化に取り組む。とりわけ、今期より参入したビッグデータ関連市場については、更に市場拡大が見込まれることから、第2の主力事業となるよう、基盤確立に注力していく。

ちなみに、23日にIDCジャパンが発表した国内ビジネスアナリティクス市場予測によると、国内ビジネスアナリティクス市場の規模は年成長率5%超で成長し、2017年には1兆1,400億円を突破するほど市場が拡大すると見解が示されている。

このようななか、同社グループは、企業が利用している生産、購買、会計などの基幹業務システムや、企業のKPIをリアルタイムで分析するビジネスインテリジェンス(BI)、データウェアハウス(DWH)、統合DB構築、データマイニング、統計解析を得意とする。ビッグデータ解析では、基幹業務データと、映像、音声、テキストなど非構造化データを統合させ、アルゴリズム解析を施し、相関性を導くなどシナジー効果が生まれる期待が大きいことから、引き続きビッグデータ関連銘柄として関心が続くものと想定される。

また1月25日を基準日として株式分割を行い、流動性の向上が期待される同社は、株価水準は高まったものの、ビッグデータ関連銘柄としては、相対的にPER・PBRが低く割安感であることから、今後市場の拡大とともに株価向上の期待も持てよう。

なお、通期業績予想は計画数値を維持。売上高が44.59億円、営業利益が4.15億円、経常利益が4.26億円、純利益が2.68億円としている。今期はシリコンバレー調査会社設立、ビッグデータ関連子会社設立等の費用や人材確保・育成に関する費用増加など先行投資を見込んでおり、来期に向けては戦略的投資の成果として成長施策が実行されることに期待したい。

《FA》

 提供:フィスコ

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