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【市況】10日の香港市場概況:続落、欧州株の堅調スタートで引け際に下げ幅縮小


10日の香港市場では主要指数のハンセン指数が続落となり、前日比82.67ポイント安(-0.36%)の22951.30で取引を終えた。H株指数(本土企業株で構成)は同45.33ポイント安(-0.43%)の10460.18、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同11.44ポイント安(-0.25%)の4520.25だった。

ハンセン指数は終値で3営業日ぶりに23000を割り込んだ。米国の債務上限問題を巡る思惑が揺れ動く中で朝方はもみ合ったが、前場中盤に急速に下げ幅を広げた。上海で外国企業向け証券市場「国際板」が開設されるとの噂を受けて、香港市場の地位低下や資金流出が警戒された格好。この噂で中国本土株が下値を切り下げたことも投資家心理を冷やした。ただ、大引けにかけては、欧州株の堅調なスタートを受けて下げ幅を縮めた。

ハンセン指数の構成銘柄では、華潤電力控股(00836/HK)が2.20%下落。火力発電の送電価格引き下げが伝わり、収益悪化が警戒された。また、中国聯通(00762/HK)など、先週時点で上昇の目立っていた銘柄の下げもきつかった。このほか、商品先物相場の下落を受けて、中国海洋石油(00883/HK)が1.27%値を落とした。

一方、中国海外発展(00688/HK)が1.26%続伸。デベロッパー各社の好調な月次販売統計を受けて、足元でしっかりとした値動きが続いている。また、レノボ(00992/HK)が1.35%上昇。台湾のスマートフォンメーカーHTCが同社との戦略提携を模索していると報じられたほか、7-9月期期もパソコン世界シェア首位を維持したとのデータが買い手掛かりとなった。

ハンセン銘柄以外では、莎莎国際(00178/HK)が5.86%安。国慶節連休(1-7日)の香港・マカオでの売上高が自社予想を下振れたとの発表が嫌気された。また、スカイワース(00751/HK)は4.16%値下がり。9月のテレビ販売の低調が売り材料視された。省エネ家電の購入補助が終了した今年6月以降、同社のテレビ販売は不安定となっている。

《KO》

 提供:フィスコ

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